■ 最初の自動車は蒸気機関で動く蒸気自動車で、1769年にフランス陸軍の技術大尉ニコラ=ジョゼフ・キュニョーが製作したキュニョーの砲車?であると言われている。この自動車は前輪荷重が重すぎて旋回が困難だったため、時速約3キロしか出なかったにもかかわらず、パリ市内を試運転中に塀に衝突して自動車事故の第一号となった。

 
キュニョーの砲車?のレプリカ

イギリスでは1827年ごろから定期バスとして都市部および、都市間で広く用いられ、1860年ごろにはフランスでも用いられるようになった。1885年に、フランスのレオン・セルボレが開発し1887年に自動車に搭載したフラッシュ・ボイラーにより蒸気自動車は2分でスタートできるまでに短縮された。

1900年ごろにはアメリカ合衆国で、石炭の代わりに石油を使った蒸気自動車が作られ、さらに普及していった。この頃は蒸気自動車の方がガソリン自動車よりも騒音が少なく運転が容易だった。アメリカ合衆国では1920年代後半まで蒸気自動車が販売されていた。 1865年にイギリスで赤旗法が施行された。


 

初期のガソリン自動車のマルクスカー 1888年

当時普及しはじめた蒸気自動車は、道路を傷め馬を驚かすと敵対視されており、住民の圧力によってこれを規制する「赤旗法」が成立した。この法律により、蒸気自動車は郊外では時速4マイル(6.4km/h)、市内では時速2マイル(3.2km/h)に速度を制限された。 人や動物に予告するために、赤い旗を持った歩行者が先導しなければならなくなった。

その結果、イギリスでの蒸気自動車の製造・開発は、この赤旗法が廃止される1896年まで停滞することになり、それに続くガソリン自動車の開発においても、ドイツやフランスが先行する事になる。 1870年、ユダヤ系オーストリア人のジークフリート・マルクスによって初のガソリン自動車「第一マルクスカー」が発明された。

1876年、ドイツ人のニコラウス・オットーがガソリンで動作する内燃機関(ガソリンエンジン)をつくると、ゴットリープ・ダイムラーがこれを改良して二輪車や馬車に取り付け、走行試験を行った。 1885年にダイムラーによる特許が出されている。

1885年、ドイツのカール・ベンツは、ダイムラーとは別にエンジンを改良して、車体から設計した3輪自動車をつくった。ベンツ夫人はこの自動車を独力で運転し、製造者以外でも訓練さえすれば運転できる乗り物であることを証明した。 ベンツは最初の自動車販売店を作り、生産した自動車を数百台販売した。

 

 

初期のガソリン自動車、1885年型ベンツ 3輪

 

また、ダイムラーも自動車会社を興した。現在、ガソリン式自動車の発明者はダイムラーとベンツの両者とされることが多い。 初期の自動車は手作りであるため非常に高価なものであり、貴族や富裕層だけが所有できるものであった。そして彼らは自分たちが持っている自動車で競走をすることを考えた。

このころに行われた初期の自動車レースで活躍したのが、今日も世界最高峰の自動車レースであるフォーミュラ1(F1)などで活躍するルノーである。 このころはまだガソリン自動車だけでなく蒸気自動車や電気自動車も相当数走っており、どの自動車が主流ということもなかったが、1897年のフランスでの自動車レースでガソリン自動車が蒸気自動車に勝利した。

また、1901年にはアメリカのテキサス州で油田が発見されてガソリンの供給が安定する一方、電気自動車や蒸気自動車は構造上の問題でガソリン自動車を越えることができず、20世紀初頭には急速に衰退していった。 1908年には、フォードがフォード・T型を発売した。フォードは、流れ作業による大量生産方式を採用し自動車の価格を引き下げることに成功した。

 

 

フォード・T型 1908年発売

これにより裕福層の所有物であった自動車を、大衆が所有することが可能となり自動車産業が大きく発展するさきがけとなった。 一方、ヨーロッパでは1910年ごろに、大衆の自動車に対する欲求を満たすように、二輪車の部品や技術を用いて製造された小型軽量車、いわゆる「サイクルカー」が普及していった。

1922年に、フォードと同様の生産方法を用いたシトロエン・タイプC(「5CV」の名で親しまれる)やオースチン・セブンなどの小型大衆車が発売された。 これにより、本格的に自動車が普及していく事になり、これに伴いサイクルカーは姿を消していくことになる。

 

 

シトロエン・タイプC

上記のT型フォードなどの大衆車の普及によって、一般市民が自動車を所有することが可能となり、自家用自動車(自家用車)が普及すると、それに伴って自動車を中心とする社会が形成されるようになった。 自動車が生活必需品となっていく、いわゆるモータリゼーションが起きた。

世界で初めてモータリゼーションが起こったのは1920年代のアメリカ合衆国であり、次いで西ヨーロッパ諸国においても起こり、日本でも1970年ごろに本格的なモータリゼーションがはじまった。

個人用自動車の普及は、鉄道や船といった公共交通機関に頼っていた時代に比べて利用者に圧倒的に高い自由度をもたらし、個人の行動半径を大きく拡大させることとなっていった。(Wikipediaより引用(一部改編))

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