■ アメリカ合衆国は、熱帯から北極圏にまたがる国土のため、多様な動物相を持つ。400種以上の哺乳類、700種以上の鳥類、500種以上の爬虫両生類、90,000種以上の昆虫が確認されている。

ベーリング海峡でユーラシア大陸と、パナマ地峡で南アメリカ大陸とつながっているため、旧北区と新熱帯区とは同じ種や近縁の種を共有している。

ロッキー山脈は低地の生物にとって遺伝子流動の障害となっており、ロッキー山脈の東と西では異なる種の動植物が分布する。ハワイ諸島とカリフォルニア州は世界的な生物多様性のホットスポットである。

一方、約6,500種の外来種が作為的あるいは非作為的に持ち込まれて帰化しており、少数の侵略的外来種が固有の動植物の生存を脅かし、甚大な経済的被害をもたらしている。 アメリカを含む北アメリカの主な在来種(哺乳類)は以下のとおりである。

▼偶蹄目

●シカ科 :

アカシカ トナカイ ヘラジカ オオツノヒツジ シロイワヤギ ドールシープ  アメリカバイソン クビワペッカリー

 

 

アメリカンバイソン

 

▼食肉目

●ネコ科 : オオヤマネコ オセロット ピューマ ボブキャット

●イヌ科 : アカギツネ オオカミ ギンギツネ コヨーテ ハイイロギツネ ホッキョクギツネ

●アライグマ科・イタチ科 : アライグマ ハナジロハナグマ クズリ シマスカンク ラッコ

●クマ科・アシカ科 : アメリカクロクマ ヒグマ ホッキョクグマ カリフォルニアアシカ

 

 

コヨーテ

 

▼齧歯目 ・ 被甲目 ・ 海牛目 ・ クジラ目

●リス科 ・ ビーバー科 ・ アメリカヤマアラシ科 ・ アルマジロ科 ・ マナティー科 :

アメリカアカリス オグロプレーリードッグ トウブハイイロリス プレーリードッグトウブハイイロリス ムササビアメリカビーバー カナダヤマアラシ  ココノオビアルマジロ アメリカマナティー シロイルカ

 

プレーリードッグ

 

なお、アメリカには多種多様な鳥類も生息するが、1782年以後、ハクトウワシが国鳥になっており、国章以外にも多くの省庁や法執行機関の記章に取り入れられている。

 

 

ハクトウワシ

 

では、アメリカ人が飼っているペットはどうだろう。アメリカペット用品協会(APPA)によれば、1988年に最初のペット所有調査を行ったときは、ペットを飼っている世帯の3/4は犬か猫を飼ってい。しかし、現在ではその種類はヘビやキツネ、トカゲ、さらにはゴキブリなどにいたるまで膨大なものとなっているという。

ペット用品協会の調査ということもあり、かなり大まかな分類ではあるが、アメリカでよく飼われているペットは以下のとおりである。

第1位:淡水魚 1億5110万匹
第2位:猫 8640万匹
第3位:犬 7800万匹
第4位:鳥類 1620万羽
第5位:小動物 1600万匹
第6位:爬虫類 1300万匹
第7位:海水魚 861万匹
第8位:馬・ロバ 790万頭

最も多く飼われている淡水魚は、「ペット」という認識はない人も多いかもしれないが、日本でも金魚を飼っているという家は多いわけであり、最近はトロピカルフィッシュを飼う家庭も増えているので、うなずける結果といえる。

猫と犬はやはりペットとして人気の高い動物であり、アメリカでは家族同然に付き合う人も多く、旅行に同行させていることも珍しくない。 とくに、アメリカの犬や猫は特別な存在として扱われ、人間と同じ地位を与えられているような風潮さえある。特に犬に関してはドッグトレーナーの数も多く、収入も良いとされている。

犬に関する法律もあり、日本では故意にペットを傷つけられてしまった場合でも、“器物損壊罪”という罪になるがアメリカは違う。 犬猫への虐待は、“第二級動物虐待罪”という罪に該当し、Bクラスの軽犯罪に当たり、罪を犯した犯人は2000ドル以下の罰金または6ヶ月以下の懲役に処せられる。

 

アメリカン・コッカー・スパニエル 

 

ちなみにアメリカでの軽犯罪はABCの3段階に分かれており、Aが一番重い罪となる。 一方、猫や犬だとエサ代がかかりすぎるという人は鳥や小動物をペットにしている。また意外にファンが多いのがヘビやトカゲといった爬虫類である。

ペットとして選ばれる理由は、見るのが好きというもののほかに、犬などのように鳴かないため静かで助かるという理由もあるようである。

淡水魚とは別にランクインしている海水魚は、映画「ファインディング・ニモ」に出てくるカクレクマノミやスズメダイなどである。淡水魚と同様に見た目の美しさなどが人気だが、海水アクアリウムは淡水と比べて維持が難しい。凝り始めるとお金がかかりすぎるという問題もあるが、それだけに趣味の1つとしても人気のジャンルになっている。

このほか、日本ではまずランクインしない気がする馬も多くなっている。馬の場合は「乗ることができる」という実用的な側面もあるが、それだけに普段からトレーニングさせるなどして面倒を見る必要があり、費用の嵩むペットでもある。また、死んだときに飼い主が葬儀などをする割合はランクインしたペットの中で最も多いという。

ちなみに、上記の数をすべて足すとアメリカの全世帯数を越してしまうが、これは複数飼っている世帯がかなりあるためで、複数種を複数飼っている家ではだいたい4匹から10匹飼っているケースが多いそうである。国土が広く、大きな家を持てる、というのも理由だろう。

 

アメリカン・ショートヘア 

 

なお、日本では犬や猫などのペットを飼うとなるとおそらくペットショップへ行く、という発想になるが、動物愛護の観点からアメリカにはペットショップがほとんど存在せず、自治体やボランティアグループが主体となって活動している「アニマルレスキュー」という組織が各州毎にたくさんある。

まずはアニマルレスキューのウェブサイトで里親を募集している犬猫をチェックし、種類、性別、年齢、性格などから自分のライフスタイルに合ったペットを探す。アメリカには、アニマルレスキューに関わるシェルター(保健所)が5,000ヶ所、そして1,4000近いレスキューグループ(動物愛護団体)が活動していると言われている。

ただ、アメリカ国内で保健所に収容される犬猫の数は、年間約500万頭と日本の20倍近い数字になるといわれ、これだけの数になると殺処分される数もそれなりになっている。ただ、殺処分率は日本の90%より低い50~60%と言われているようである(犬の殺処分率60%、猫70%)。

とはいえ、アメリカでは、収容頭数の集計は州やシェルターに一任されているため、殺処分の正確な統計が出ていない。全米で最大の動物愛護団体、米国動物愛護協会=HSUSの関係者によれば、実際に殺処分される動物の数はそれ以上とも言われている。

こうした背景には、アメリカは、数十年前までは狂犬病発生国であることもあり、シェルターに収容された動物=殺処分という暗黙の了解があったことがある。しかし、わずか数十年で各自治体と動物愛護団体の努力が実を結び、その数を半分にまで。施設によっては殺処分ゼロまで減らす事に成功しているという。


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