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プロローグ ~未来に続くまち

 

持続可能な…sustainable という用語が、近年広く使われるようになりました。

日本の提案によって設けられた国際連合の「環境と開発に関する世界委員会」(通称「ブルントラント委員会」)が1987年に発表した報告書の中で使われていた用語です。

邦題で「地球の未来を守るために」と訳されたこの報告書の中で、sustainableは、「豊かな自然を持続させていく」という意味で使われ、今後地球環境を守っていくにあたっての中心的な理念とされました。現在では環境保全についての基本的な共通理念として、国際的に広く認識されるとともに、日本でも広く認知されるようになっています。

しかし「持続可能な」という言い方は、一般の人にとっては、なかなか理解しづらい概念です。わかりやすくひとことで言えば、地球環境をできるだけ効率的に維持していく、ということ。お金のかからないようその現状を維持する、あるいは限りある資源を守っていく、といったふうに説明できます。しかし、我々の身近な世界ではそれだけではないように思えます。

 

持続に必要な三要素

 

Sustainableの“susutain”には、持続する以外にも、養う、支える、といった意味があります。これに~可能ならしめる、という意味の”able” をつけることにより、支えることができるようにする、といった意味合いになります。

何を養い、支えるかについては、いろいろあると思いますが、これを私たちが住まう「まち」と考えてみましょう。

自分の住むまちを将来にわたっても持続可能にするため、支えるために一番大切なことはなんでしょう。丈夫な家や道路を作る、といったことがまず最初に思い浮かぶでしょう。しかし、それにもましていろんな外敵からまちを守ることではないでしょうか。

数々の紛争に巻き込まれている人々には申し訳ないのですが、戦争のない国に住んでいる我々にとって、その外敵の際たるものは諸外国ではなく、災害です。つまり「防災」が我々の生活を維持するために優先して考えるべきものです。

最近ではあきらかに地球温暖化の影響と考えられる激しい災害が立て続けに起こっています。原発事故や火災など人為的な災害も増えており、まちをこうしたいろんな災害から守っていかなければなりません。持続可能なまちをつくる上で「防ぐ」ということがまずひとつのキーワードになります。

そして次に考えなければならないことは、今あるまちを形作っている環境がさらに悪化しないように「保全」していくことです。住環境や自然環境などで既に悪くなっている箇所についてはこれを修復しなくてはなりませんし、そこを含めたまち全体で環境が悪化していないか、崩れていないかといったこともチェックし、トータルで保全を考えていかなくてはなりません。

加えてそれを実際に行う我々そのものも存続=生存していかなくてはなりません。病気や貧困、差別をなくし、少子高齢化対策を行う、といったことも必要になってきます。環境の保全だけでなくそこに住まう人が健全に暮らしていけることも重要であり、こうした環境と人の両方の継続が可能になる、ということは、「守る」「守られる」といったキーワードで代表させられるかもしれません。

しかし持続可能な社会の維持のためにはもう一つ必要です。それは社会を維持していく人々の「活力」です。生きとし生ける活力=エネルギーが必要であり、大きなエネルギーをもとに進歩し続けてこそより高度な社会の維持が可能になります。

過去数千年の中人間はあらゆる意味で進化してきましたが、その背景には「霊性としての進化」がありました。常にどんな時代にも進化し続けることによって今の地球環境が出来上がっているのであり、これからもそうした進化を続けていかなくてはなりません。

まちづくりにおいても、従来の居場所に満足するだけでなく新たな環境の革新をもってこれらからの時代に臨んでいかなくてはなりません。そうした方向性を一言で表せば「育む」というキーワードになるかもしれません

持続可能なまちをつくるために必要な三要素

 

まちづくりと防災

 

これからも続いていくまちを考えていく上で、「防ぐ」「守る」「育む」の三要素が重要であることを説明しました。そのどれか一つが欠けても安心安全な未来はやってこないでしょう。

環境保全が行き届き、産業活動の豊かなまちであっても、災害に対する備えがなければ一夜にしてまちは灰燼と化してしまいます。反対に防災にばかり力を入れていても、豊かな自然による潤いと活気あふれる文化活動のないまちはやがて死んでいくに違いありません。

三要素が揃っていることが不可欠であり、その調和の上において豊かな未来社会が保障されるのです。

ところで、そもそも「まちづくり」とは何でしょうか。

「新しいまちを創出すること」とも受け取れますが、「住みやすいまちに改善」するという意味で使われることのほうが多いようです。一方、まちづくりには「地域おこし、まちおこし」という概念も含まれ、こちらは衰退もしくは停滞している地域の復興を目指す「再生」を意味します。

 

 

「改善」「再生」は、先の三要素のうちの「守る」「育てる」に相通じるところがありますが、最近の「まちづくり」においては、どうも「防ぐ」という視点が薄くなってきているように思います。都市計画と防災は分けて考えたほうが取り組みやすいということもありますが、本来、ひとつにして考えるべきです。

まちづくりにおいては、そのまちの将来あるべき姿、たとえば人口や土地利用、必要な施設のことを考え、そのために必要な規制、誘導、整備を行い、まちを適正な方向に発展させようとします。

しかし、せっかく築き上げたまちも、地震や火事、台風などの災害の被害を受けては台無しです。山や海岸・川に近い場所では、土砂崩れや洪水津波に襲われることもあり、災害はまちの形を作っていくうえでの大きな懸念になっています。

 

 

しかも、従来のまちづくりに比べて、最近のまちづくりはより高度で過密なものになってきており、そこに大きな危険性が潜んでいます。実は、まちは高度に発展すればするほど災害による被害も大きくなる、という性質を持っています。まちのありようが複雑で高度なものであればあるほど、従来型の災害対策だけでは対処できない、ということも増えてきました。

現在では、建築物や公共インフラだけでなく、そこを流れる情報量も多くなり、これまでのようなコンパクトなまちづくりとは比べ物のならないほど大量の人とカネと物が投じられています。そこに災害が発生すると、一夜にして甚大な被害が生じます。

たとえば、上下水道や電力の整備があたりまえになっているまちでは、そうでないまちに比べて、災害によるこれらの遮断は被害が大きくなりがちです。住民にとってもその影響は大きなものになります。また、伝統的な木造建築方法で建設され、何百年も災害に耐えてきたまちが、最近の異常気象によってあっけなく崩壊してしまう、ということが頻繁に起こっています。

東日本大震災において発生した福島第一原発の事故もそのひとつです。高度な技術で造り上げられた施設は、津波によって一瞬にして破壊され、そこだけでなく広大な地域に大きな被害を与えました。高度に成長したまちの災害に対するもろさを露呈した象徴的な例といえるでしょう。

従来、必ずしも災害対策がなおざりになっていた、というわけではありません。しかしどちらかといえば防災という視点よりも「守る」「育てる」に重点が置かれていました。これからは、「防ぐ」という視点に目線をより上げるとともに、その質的転換が求められています。

「防ぐ」という要素をより積極的に取り入れる。他よりもむしろこれを優先して今後のまちづくりのあり方を考えていく。これこそが、「持続可能なまち」へと繋がる道です。

 

当事務所の強み

 

越澤技術士事務所の得意な分野はそうした「防災」です。加えて過去40年に渡る活動から、まちを「改善=育み」、「再生=守り癒す」数々の事業にも携わってきましたが、それに「防ぐ」を加えて独自のノウハウを蓄積してきました。

そうした経歴については「プロフィール」をご覧ください。防災に関する豊富な経験があることをおわかりいただけると思います。これに加え、「守る」「育む」と合わせ、三要素のバランスよくとりながらまちづくりを進めることができることも当事務所の特徴です。

過去の長い経験から、様々な皆さまからのご要望に応えことのできる「知識や技術の引き出し」も多数持っています。どんな問題に対しても柔軟な対応をとることができます。

 

各種事業計画書と広報技術

 

当事務所では、いわゆる「起業」を行った経験を持ち、それを生かして新規事業を立ち上げる方のお手伝いもしています。数々の失敗も重ねてきましたが、その中で数多くの技術や知識も得てきており、それらをご提供できます。

蓄積してきたノウハウの中には、本業である建設コンサルタントとしのもの以外、たとえば「建築」に関する知識であったり、あるいはウェブ制作などの広報の手法、さらには商用写真の製作・販売スキルなどが含まれています。これらもまた当事務所における「強み」として皆さまにご提供できるものです。

ウェブ制作 写真映像提供

 

また、起業や創業、新たな事業のはじめにおいては、やはり十分な資金が必要です。そのためには助成金に期待する向きも多いと思います。

そうした助成金や補助金を得るために必要なのが各種の「事業計画書」です。「申請書」、「提案書」、「プロポーザル」といった名をとることも多いようですが、名称は異なれどその目的は同じです。自分たちの能力を相手に示し、提供された資金を有効に使うことができることを説明できるようにするためです。

ところが、こうした事業計画書の類(たぐい)の作成は、初心者にはなかなか難しく、どのように書けばよいのかわからない、あるいは自分たちの事業をどうアピールすればよいのか見当がつかない、といった声もよく耳にします。

資金の提供者にはいろいろあり、公益法人や行政、あるいは企業といったこともありますが、いずれもその記入様式は異なり、何を書けばいいのかわからない、難解なものも多くなっています。「資金計画」「助成金使用用途」といった経済的な指標を示すことを求められることもあり、これを作成するだけでも一苦労です。

このため、当事務所ではそうした各種申請書や事業計画書の作成をお手伝いし、企業される方々のご苦労を軽減する、といったサポートも行っています。この方面のお手伝いについては、「計画・構想」をご覧ください。

 

最後に…

 

当事務所におけるサービスは、いずれの分野においても長年積み重ねてきて結晶した技術と知識の上に成り立っています。最大の強みは、そうした基礎から生み出される「着想」「戦略性」「未来志向」であり、どんな業務においても常に「最上」を目指します。

そして人とのつながり… 業務を通じて得たご縁は「運命」ではなく「必然」です。世の中に起きるすべてのことには意味があり、何らかの神秘的な力によって人と人は結びついています。

当事務所が最も大切にしている “ポリシー”。それは、どんな業務においてもそうした「一期一会」を大切にすることです。

 

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持続的なまちをつくる(各項へのリンク)

防ぐ  ~災害に強いまちをつくる

災害に強いまちをつくる

阪神淡路大震災や東日本大震災といった大災害以降さらに「災害に強いまち」を創るために高められてきていますが…

 

・地域防災計画と地区防災計画の違い

・修善寺ニュータウンの地区防災計画

・当事務所の災害対策への取り組み

守る  ~まちを保全し復活させる

まちを保全し復活させる

まちを守るためには、「安全安心」「ゆとり」「環境」の三つのバランスを上手にとりながら計画を進めていかなければなりませんが…

 

・しかし問題は山積み

育む   ~活気あるまちへ誘(いざな)う

活気あるまちへ誘(いざな)う

地域に活気を呼び戻し、新たな町興し、地域おこしを仕掛けていくことは容易ではありませんが、今できることをひとつずつやっていくしかありません。まちを復活させるために大事なことはやはりあきらめないことです…

 

・活気を失い退廃するまち

・これからのまちおこし

・一番大事なことは合意形成

・いろいろな合意形成の技法の登場

・新しい時代の合意形成システム構築に向けて

計画・構想  ~企画・計画・構想…

企画・計画・構想…

事業計画書の類の作成は、初心者には難しく、どのように書けばよいのかわからない、あるいは自分たちの事業をどうアピールすればよいのか見当がつかない、といった声もよく耳にします…

 

・各種計画書、申請書作成のお手伝い

エピローグ  ~これからのまちづくり

これからのまちづくり

「まちづくり」という言葉はいつから使われるようになったのでしょうか。そもそもなぜこうした「まちづくり」といったものが日本では広がったのでしょうか…

 

・まちづくりとは何か

・欧米と日本の「まちづくり」の違い

・日本におけるこれからのまちづくり

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