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応用編 第1章 2×4セルフビルドのプランニング C

8. 建物外観の再検討

 

建物外観は、住む人の好みによって大きく左右されますが、外装材や屋根材、サッシやドアの大きさや形状は設計を進める上においても重要な要素となりますから、本格的な設計に入る前にある程度の検討をしておいたほうが良いでしょう。

基本的には、メーカーからカタログなどを入手し、価格などにも注意しながら、先に(5)で概略検討した際に作成した立体図をなどに修正を加えていきます。前述した、「3Dマイホームデザイナー(メガソフト社)」などを使うと、建物の一部の色を部分的に変えてみたいとか、外構も含めてトータルで判断したいとかいう場合にはこうした部分を順を追って修正することができます。 外観よりも住みやすさを選ぶ場合にはインテリアを重視しエクステリアに使用する部材には、価格を抑えたものを使用します。最近はアルミ製のメタルサイディングや、陶業系のサイディング、不燃材を用いた擬似木質系サイディングなど色々なものがありますから、インターネットなどで情報を入手して比較検討し、自分の好みにあった材料を選ぶと良いでしょう。都市計画区域外の地域などで防火規制の厳しくない土地では外壁に木質壁を使うことも可能ですから、こうした面からも検討を進めます。

窓(サッシ)は設計を進める上で更に重要なテーマです。建築基準法では必要な面積以上の窓を設けるよう指導しており、採光計算を行った結果、必要な窓面積に達しない場合にはより大きな窓に変更する必要がある場合があるので注意が必要です。また、壁量計算上あまり大きな窓を設けることが出来ない場合もあることにも注意しましょう。せっかく好みの外観を見つけたのに計算をしてみたらダメだったということがないよう、壁量計算や採光計算といった主要な計算の経過を見ながら建物外観を左右する材料決めていくことが必要となります。どちらが先というものでもなく、両方ににらみをきかせながら、プランを練っていくのが良い住宅を作るコツといえるでしょう。

 

メーカーから外壁材の資料を取り寄せて検討

 

サッシやドアの大きさ、外壁材との取り合わせなどを検討

9. 内装の検討

壁や天井、床などの内装仕上げ材の選定は、あまり建物の構造に影響を与えないと考えがちですが、内装材のひとつである階段や内部ドアの大きさや位置は設計に大きな影響を与えます。また、壁の構造も裏表両面に石膏ボードを張る場合と片面だけにしか石膏ボードを張らない場合では、その強度が異なることになり、構造計算の結果が異なってきます。内装材の検討にあたってはこれら住宅性能を左右しかねない部分を先に検討した上で、あとの細かい仕様を決めていきます。主要な部分で問題がなければ、あとは、例えば壁であれば石膏ボードの上から直接ペンキ塗るだけにするとか、壁紙や合板を張ったり、パネリング(羽目板)を貼って高級感を演出するとか、細かい部分についてもざっと検討しておけば、全体的なコストを計算する上で役に立ちます。床も木質材やコルク材など一般的なフローリングにする場合と、畳を貼って和室とする場合ではコストはかなり異なってきます。同じように天井や階段なども使う材料やテキスタイルによって内装仕上げは千差万別です。

もし、インテリアの検討もできるソフトをお持ちの場合には、室内の仕上がりイメージのCGも作成しておくと良いでしょう。なお、照明器具の選定は、この段階では必要ないことも多いと思いますが、内装イメージに著しい影響を与える埋め込み式照明(施工の段階から天井などに埋め込む照明)を希望する場合では、その使用による内装の見栄えの違いなども検討しておいたほうが良いでしょう。

内装材の例

 

 

 


内装のイメージをCGで検討する

10. 設備選定

住宅設備は、サッシとともに住宅費用の中でも最も費用が嵩む部分です。しかし良いものを選べば住宅環境は格段にアップします。外見や質などによりピンからキリまであり、できればホームセンター(HC)やメーカーギャラリーなどで直接確認することをお勧めしますが、少し前のモデルを選定するのがリーズナブルな価格に抑える上でのポイントです。家づくりを自分でする場合にはこの選定は最も楽しい部分でもあります。色々なメーカーから資料を入手し、コスト比較も行って、自分で最も納得できるものを選びましょう。最近は、単なる床下収納だけでなく、組立て式の「地下倉庫」といったものも販売されています。「建築資料館(http://www.ath-j.com/)」というHPでは、色々な建築資材の情報が手に入ります。こうしたHPにアクセスし、できるだけたくさんの情報を得て賢い選択をしましょう。

 

色々な種類のある住宅設備

 

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2011-01-01