はじめまして テンです

この子の名前は、「テン」ちゃんです。2年前の9月、隣町のお宅から頂いてきました。そのお宅のお嬢さんが勤めている会社の近くのマンションのゴミ捨て場に、他の兄弟(姉妹?)とともに捨てられていたそうです。
お嬢さんが拾ってきたときには、5匹いたそうですが、インターネットや近所の獣医さんでの張り紙を見た人達のところへ相ついでもらわれていき、最後の2匹になったところで、同じく張り紙を見た私たちと巡り合ったのでした。

拾われてきたもう一匹の兄弟と(左がテンちゃん)

私たちのマンションでは、猫を飼っても良いことになっていますが、1匹まで。まして、夫婦二人とも猫を飼うのはこれが初めてのことでもあり、さすがに2匹いただくことはできず、1匹だけ頂くことにしました。

問題はどちらを選ぶかでしたが、1匹はとても活発な子で、お嬢さん宅でも、もう既にその腕白ぶりを発揮し、先住猫をものともせず、飛び回っているとのこと。もう1匹のほうは、性格的におとなしく、甘えん坊ということで、初めて猫を飼う私たちにとっては、飼いやすそう・・・・・ということで、迷うことなく、おとなしい子のほうを選びました。しかし、この子を選んだもう一つの理由は・・・

実はこの子の背中には、ハートマークがあるんです!形は少々いびつなのですが、形はまがうことなくハート形。実は、獣医さん宅でみた張り紙には、背中にハートマークがあると書かれており、それを見たタエさんが、「ぜひ見てみたい~♥」と興味を示したのがきっかけ。

背中にハートマーク♥が!

頂き先のお嬢さんは、これまでも何度か捨て猫を拾って助けてきたそうで、今お宅にいる先住猫は、交通事故で瀕死の状態だったところを助け、我が家の飼いネコとしたとのこと。命をとりとめ、体は不自由ながらもやさしい一家に助けられた瀕死ネコ君は、とっても幸せそうでした。

ちなみに、最後に残った元気のいい子猫も、お嬢さん宅の末っ子になったそうで、これで拾われたネコは5匹ともすべて引き受け先が決まりました。

さて、我が家にやってきた子猫君。名前を何にするか息子も交えて、家族会議とあいなりましたが、最終的には、ヨメと息子で決めてくれ、と私が匙を投げたところ、息子と嫁の間で合意を得た名前が「テン」。

その理由はヨメと息子でそれぞれ違い、息子は、子供のころに好きだった漫画の「うる星やつら」の主人公、ラムちゃんの弟~火を噴くやんちゃ子鬼のテンちゃんにちなんだとのこと。

一方ヨメのほうはというと、子猫の背中の模様の右端に、小さな点がひとつあるから、とのこと。それぞれが、それぞれの理由で納得したようで、私としても短くて呼びやすい名前なので大いに気に入り、その日から、「テンちゃん」「テンテン」などと呼ぶようになりました。

タエさんに抱っこされて・・・(拾われてきたころ)

その後のことなど、もっと書きたいところですが、今日のところはこれまで。 このブログでは、「テンちゃん歳時記」というカテゴリー名をつけ、折につけ、テンちゃんの話題と写真を掲載していく予定です。お楽しみに!

 

人は、たとえ、地の底に立たされても、這い上がる力を持っている

「人は、たとえ、地の底に立たされても、這い上がる力を持っている。必ず希望を見つけられる。」

これは、がんの患者を最期の瞬間まで支える看護のスペシャリスト、田村恵子さん(50)がおっしゃったことばだそうです。日本に100人あまりしかいない、がん看護専門看護師のお一人です。

がん看護専門看護師とは、専門的で高度な知識や技術をもって、がん患者が抱える多くの問題を解決するお仕事だそうです。田村さんは、大阪市の淀川キリスト教病院ホスピスで、年間300人を越える末期がんの患者さんと向き合っておられ、がんが進行し、迫り来る最期を前に、患者さん達が抱えている死への恐怖や悔しさなど、色々な精神的苦痛をひとつひとつ取り除き、最期まで患者が人生を積極的に生きられるように支えていらっしゃいます。

この言葉をどういう状況でおっしゃったのかわかりませんが、死に瀕した癌患者さん達のいる病院での最前線でのことばであることには違いありません。

最前線といえば、未曾有の大災害に見舞われた東日本大震災の被災地においても、尊い命が失われ、残された人達の多くが家を失い、愛する人々も失って、人生への望みを断ち切られたような気持ちでおられるに違いありません。

私も人ごとではなく、かつて最愛の妻を亡くしたときは、この世の終わりのような気持ちで何年も過ごしました。今回の地震津波災害のように、ある日突然最愛の人を失ってしまうという悲劇に比べれば、まだ、隣人の死というものに対して備えることができただけ、幸いだったかもしれません。それでも、やはり「這い上がる」のには、その後長い時間がかかりました。

この言葉は、家内が亡くなった当時に聞いたのではなく、先日のNHKのテレビ放送で耳にしたものですが、その当時にこのことばを聞いたなら、どんなに勇気づけられただろうかと思います。ですから、今、被災地でで絶望の底に追いやられている人にとっては、最も力強い勇気を与えてくれることばのひとつに違いないと思います。

日はまた昇る!必ず希望は見つけられる! 被災地の方々にもぜひこのことばが届けばいいな、と思います。(む)