素粒子と魂

先日、「ヒッグス素粒子」が見つかった、かもしれない、というニュースが全世界を駆け巡りました。まだ、「暫定」的な発表ということなのですが、専門家からはほぼ確実、とみられているようです。

そもそも素粒子って何だ? とまったく知識を持っていなかったのですが、奇しくも今朝、先日の5日にNHKで放映されていた、「コズミック・フロント」の録画をみていたら、だいたい、その意味がわかりました。

この放送、アメリカのある女性天文学者が、遠い銀河にある星のスペクトルを観測することで、星々の重量を計測するという研究をしていた、というところから始まります。

彼女は、その研究によって、銀河の中にある星々がどのくらいの速さで、銀河の外へ出ようとしているかを研究していたというのですが、観測の結果、膨張しつつある銀河の速度を計算したところ、目に見える恒星だけの重量では、その速度にはならない、という結果を得ます。銀河の中に何か、目にみえない重い重量を持つものがあって、それが恒星が引き留めていると考えない限り、その速度にならないはずだ、と彼女は結論づけます。

彼女の理論は、当時の天文学者たちになかなか受け入れてもらえませんが、彼女の執念はものすごく、その後も100もの銀河について、同じような観測を辛抱強く続けていったといいます。そうしたところ、なんと、すべての銀河において同じ結論が得られたのです。そして、その目に見えない大きな重量物は、「ダークマター」と呼ばれるようになり、世界中の天文学者がそれが何であるかをつきとめようと研究を始めるようになります。



ちょうどそのころ、物理学の研究者たちも、物質を構成する粒子の研究の中で、目に見える粒子だけでは説明できない粒子があるのではないか、という疑問を持ち始めていました。かつては、原子が究極の最小物質と考えられていましたが、その後、原子は原子核と電子で構成され、さらに原子核は陽子と中性子に分けられるということが発見されます。

ところが、これらが究極の物質だろうか? 陽子や中性子を、もっと細かく分けることはできないのだろうか?と疑問を持つ物理学者がいて、さらに調べていくと、どうやら未確認ながら、それらをつなぎとめる別の粒子があるらしい、ということがわかるようになります。そして、物理学者たちは、それを「素粒子」と呼ぶようになります。「物質を細分化していって、最後にたどりつく究極の粒子」という意味でつけられた名称です。

この素粒子、その当時の研究では、目にみえない物質であったことから、幽霊粒子、とまで言われていますが、そのころ天文学者の間で話題になっていた、「ダークマター」とも同じように目にみえないものであったことから、もしかしたら、同じものではないか、と考える学者が現れます。

やがて、天文学と物理学がそれぞれ別の観点から、探求していたものが、どうやら同じものらしい、と認識されるようになり、こうして天文学と物理学の融合が始まります。それぞれ別々の分野だった学問が、天文物理学、素粒子物理学、という新しい分野の学問に名前を変えて発展していくことになるのです。

そして、それらの学問の発展の中で、陽子や中性子、電子など以外の素粒子がみつかるようになります。岐阜にある、素粒子観測施設、「スーパーカミオカンデ」で観測することに成功した、「ニュートリノ」も素粒子のひとつです。

このように、何等かの形で観測できる、すなわち我々の目に見える形で存在を確認できる素粒子は、すなわち「光」で観測可能な素粒子なのだそうです。ところが、素粒子の「標準理論」では、光で観測可能な物質はそのすべてのうちの4%にしかすぎず、残りの96%は未解明なままなのだそうです。

「標準理論」とは、高い精度の実験結果に基づき、物質の構成要素が何と何でできているかとを正確に理論として立証することができる、ということでこう呼ぶようになった理論で、ノーベル物理学賞受賞者の小林誠博士、益川敏英博士の「小林・益川理論」がその基礎になったと言われています。要するに物質の構成要素である、陽子や中性子や電子、そしてそれ以外の素粒子のすべてを証明できる完璧な理論、というわけです。

この理論を使えば、物理現象のほぼすべてが高い精度で計算が可能になるのだそうで、現在の物理学では、基準ともいえる理論、という意味で、標準理論、標準模型、標準モデル、などと呼ばれています。

標準理論の予言と矛盾するような実験事実は今のところ存在しないそうで、これはこれですごい理論らしいのですが、ところが、標準理論には弱点があって、その中で登場する素粒子の存在が何なのかがよくわかっていないのだそうです。

そして、その未解明な素粒子こそが、ヒッグズ素粒子ではないか、と期待されているのですが、そもそもヒッグス素粒子はみつかったばかりなので、標準理論で登場する素粒子=ヒッグス素粒子なのか、はたまた、ヒッグス素粒子=未解明な96%の素粒子なのか、など、具体的なことは、まだぜんぜんわかっていないのだとか。

いずれにせよ、次のステップとしては、この粒子が何であるかを解明し、この世界のすべてを構成し、またその相互作用を生み出す基本的な粒子についての完璧なモデルを作りあげることが、学者さんたちの目標になっているわけです。

ここまで調べてきて思うのは、ここまで現代の科学技術が発展してきていても、まだ宇宙の96%もの質量を支配しているような物資が発見されていないんだ、ということ。まだまだ我々の知らない、未知の世界があり、科学的にも証明できないことがたくさんある……

そう考えてくると、霊的な世界のこととかも、科学的に証明されていないですね。もしかしたら、この未発見な素粒子って、霊的なエネルギーなんかと、何かの関係があるのでしょうか。目にはみえないけれども、この世界を形作るほどのエネルギーや質量をもつという素粒子が存在するのであれば、それと霊的なエネルギーがリンクしていても不思議ではないはずです。それがイコールな関係かどうかは別として、そういう研究ってないのかしら、と思い、ちょっと調べてみました。

そうしたところ、最近話題になっているらしい本で、「魂の真実」というのがあるらしいことがわかりました。著者は、「木村忠孝」さんという人で、北九州市の病院の院長先生らしい。お医者さんです。

そのプロフィールは、1954年1月27日生まれ。福岡市在住。北海道立札幌医科大卒。日本、アメリカでの臨床経験を経て(内科・救急医学・精神科・心療内科)、現在、北九州市春日病院院長、だそうです。

大きな病院の院長までやっている方だけに、なかなか信頼のおけそうな本です。まだ買ってもいないので、その内容すべてを知ることはできませんでしたが、その一部を紹介しているホムペがあったので、いくつか拾い読みをしてみました。その中に、本編をそのまま引用しているものもあったので、以下、再引用してみます。

「生命の秘密 生命体は約300~2000ナノメートルの周波数エネルギーを放出している。周波数の違いは固体の質量、色、光度、温度、性質を決定している。エネルギー波の振動が、それに合った某体に出合うと、そこで変化を起こし、粗い振動の世界に移る。それが中間子、電子等、素粒子になる。素粒子はエネルギーに分解され、エネルギーは素粒子を形成する。膨大なエネルギーがくっつき合い、重なり合い、凝集、結晶化して、振動数が鈍くなることで素粒子が生まれ、その素粒子が重なり合い、凝集することで物質が生まれる。振動数が極端に高くなると視覚で捕らえることが出来なくなる。可視光と不可視光の違いも振動数によるもの。私たちは波長の同調されたものしか見られないため、波動次第で見る範囲が決定する。だから人によって見えないものが見えたりする。実際、色にしても、普段私たちは数十色までしか識別できないが、現在つくることのできる色は、約680000000(六億八千万)色あるという。脳内の思念も電気信号的なエネルギーの振動である。」

なかなか難しそうです。よくわかりませんが、生命は素粒子でできていて、我々の波長に合うものは見えるけれども、見えないものもある、ということのようです。霊的なエネルギーは普通は見えないけれども、波長があえば見える素粒子である、と言っているのかもしれません。

さらに、「まとめ」として、

・身体は、目に見える肉体以外に、電磁気的エネルギー体で出来ている
・振動数の違う他の放射体が、肉体と重なるように存在している。
・人間が細胞から光を発していることが証明され、それを定量的に測定測できるようになった(生体光子)
・人間は生体光子になる情報伝達網を持ち、電磁気的な信号、電子による情報伝達、記憶をもっている
・オーラや生体光子は現代機器で映せるものの、霊体の中核として頭の中心に存在する光子体は振動数が高いため、通常の人には見ることが出来ないが、より高い振動数の波動と調和できる人には視覚的に捕らえることができる
・脳を微電流が流れることにより形成される磁場、磁場線が阻害されたり、切れたり、止まると、肉体に死が訪れ、霊体と分離する
・死後の霊体は球形で35cmほどある。死後体重は26g減る。その後、大気中で有機物や余分なものが消失し、球形5cmくらいのプラズマ状の球体となり、主に電子、素粒子により構成されるようになる。その後、球体の直径を自由に変化させることができる

などなどと、続きます。かなり細かい内容です。本物の本を読んでいないので、その根拠などはよくわかりませんが、霊的な存在について具体的な数字まであげられているところなどは、かなり本格的です。

今日のところは長くなりそうなので、ここいらでやめておきます。購入して読んでみたら、また私自身のことばにして、わかりやすく書いてみたいと思います。ご興味のある方は、ご自分でも買って、私より先に読んでみてください。出版社は「たま出版」1500円だそうです。

今日は、タエさんのお買いものに付き合って、三島まで行く予定なので、そのときにこの本も探してみようかな。良い本だといいのですが……