流れに乗る

カレンダーをめくる。

帰国して2回目になる。

今年もあと残る3ヵ月。

長きに渡った大陸滞在に比べて、改めてその短さを思う。

行く前と比べて、自らの変化に驚いたりもしている。

肉体もさることながら、環境の変化にもだ。

体重は二桁減り、境遇も変わった。

ただ、いまのところ、生活自体は以前と変わらない。

しかし、それも来年以降、変えていこうとしている。

自分の意思でそれをやろうとしていることが不思議でしかたがない。

いつのまにそんなに強くなったのだろうか。

いやいや強くなったのではない。

今、そういう流れに乗ったのだと思う。

人生にはいろんな流れがある。

急流もあれば、よどみもあるし、滝になって落ちることもある。

今は早瀬にあって、やや強い追い風を受けながら下っている感がある。

木の葉のような、というほどか弱くもないし、筏といえるほどしっかりもしていない。

さながら少しくたびれた流木、といったところか。

これから行きつく先には、さほど強い流れはない気がする。

澄んで清い流れを想像するが、もしかしたら広い海原へ出るのかもしれない。

いずれにせよ、ゆったりと流れていく。

流れに体を任せて、陽を浴びながらの旅は心地よいに違いない。

そこでどんな出会いがあるだろうか楽しみでもある。

必ずしも人とは限らない。

美しい風景であったり、貴重な体験であったりもする。

そんないいことばかりがこれから起こる。

そう信じて、しばらくはゆったりと流れる時間を味わうことにしよう。