王様とわたし

庭造りが進行しています。一昨日までに、庭中にあった、切り株をほぼ全部取り除き、そのあとを平地にして、ようやく庭全体の形が見えてきました。昨日はその平らになった庭先のお隣との境界に板塀をとりつける準備を始めました。出来上がれば、総延長13mもある、過去の人生で一番長い塀になります。

しかし、それにしても、庭づくりの過程で発生した切り株や根っこを掘り出した大量の木ゴミをどうしようか、とかねがね悩んでいました。そうしたところ、家をリフォームするときにお世話になり、今も門回りのアプローチを作ってもらっている大工のTさんから、ウチの敷地に捨てるところがあるから、持って行ってあげるよ、というお申し出がありました。

これぞ渡りに船。ということで、早速早朝からTさんの軽トラックで木ゴミを出すことにし、Tさんにも手伝っていただいて、トラックに積み込みをはじめました。中には、切り株だけでなく、長さ2m、太さも15cmほどもある根っこや、高さ3mほどの切り倒した木などもあり、運びだしには結構難儀しましたが、Tさんにも手伝ってもらってなんとか全部運び出しに成功。搬出した木ゴミは軽トラックの荷台に山積みになるほどもあり、えー、これ全部自分で掘り起こしたんだ~ と感心。自分のことながら、人間、コツコツやればなんでもなんとかなるもんだな、と改めて思った次第です。

これで庭の隅に大量に盛り上げてあったゴミ捨ても終了し、あとは塀を作れば、本格的なガーデニングを始めることができるようになります。梅雨に入る前にある程度形になればいいや、と考えていたので、前倒しで作業がはかどった分、得した気分。それにしても、いつもいつも何かにつけ、助け舟を出してくださるTさんには頭が下がります。感謝感謝です。

ゴミの問題が片付き、ちょうどお昼になったので、ダイニングの椅子にどっこいしょと腰をおろしていたら、タエさんが話しかけてきました。去年の今頃は何をしていたのか、知っている? というのです。見ると、愛用の手帳を片手に去年の出来事を反芻していたご様子。えー、なんだっけかなーと、考えていると、この6月のはじめには、長野の伊那にあった物件にご執心で、そこを移住先としてほぼ決めかけていた時期のようです。これまでも何度も書いてきたように、その後、結局はその物件はあきらめ、伊豆地方に目を向けなおして新たに移住先探しを始めようとしていた時期・・・・・

あれからもう一年経ったのか、と思うと、感慨もひとしお。と同時に時の過ぎる速さにあらためてびっくり。でも、昨日書いたように、ここ一年の間に起こった出来事はあまりにも記憶に鮮明に残るようなできごとばかりだったので、今後ともきっと長らく思い出し、逆にあのときは長かったなー、などと思うのでしょう。

そしてもうすぐ、6月の20日を迎えます。この日は、何を隠そう私たちの結婚記念日。二人の故郷の広島、厳島神社で結婚式を挙げてから、今年で4年にもなるのです。結婚4年目は、「花婚式」というのだそうで、花が咲き、実がなるように、という意味が込められているそうです。ということは、今年はなんか花が咲くんかな~ とぼんやり考えてみたりするのですが、どうもイメージがわかん。が、今やっている庭造りが終われば、花も植えられるようになるし、なるほど花婚式にふさわしい年になるのかも。どんな花が咲く庭になるんでしょう。楽しみです。

ところで、先日から引っ張っているタエさんとの前世のかかわりのことです。ちょうど結婚式の話題になったので、このあたりで触れておこうかと思います。

わたしの前世はその昔、どこかの国のスパイだった、というお話はすでにしました。霊能者Sさんによれば、シルクロードなどを通って行商をしながら敵国の情勢をひそかに探っていたとのことで、そのときの人生は、どこかで掻き消えるように終わったようです。時期としては、11~13世紀のアラビアンナイトの時代だったとのこと。現在でいう、イランとかイラクあたりが拠点だったのでしょうか。こうしたわたしの前世にかかわるタエさんの前世はどういうものだったのか。気になるところです。

話は、先の結婚式に先立つちょうど一年ほど前、今から数えると5年ほど前のこと。わたしがSさんに初めてお会いしたときのことです。そのときSさんには、タエさんと私の前世を別々にリーディングしていただきました。わたしのリーディングが終わったあとに、タエさんの前世をみていただいたのですが、そうしたところ、Sさんが、突然、あーなるほどね、とおっしゃいました。

なんだろうなあ、と怪訝なふたり。おそるおそる聞いてみると、どうやらこういうことのようでした。

すなわち、タエさんの前世は、私がスパイをしていた同時代にある国を治める王様だったそうで、なんと、私はその王様のじきじきの家臣だったというのです。野心家?だったタエ王?は、その当時、領土を広げ、戦争をするために敵国の情勢を知る必要がありました。そのため、敵国のいろいろな情報を誰かに集めさせる必要があり、白羽の矢が当たったのが私。そして、密命を与え、敵国情勢を探るよう旅立たせたのです。

しかし、いろいろ情報を集めたあげく、自国へ帰る前、私は砂漠のどこかで客死してしまいます。こうして、わたしの帰りを今日か明日かと待っていた王様にはとうとうその情報は届かずじまい。その結果、タエ王の戦争がどういう結果になったかまではリーディング結果ではわかりませんでした。しかし、敵国情報をつかむことができなかったその国は、もしかしたら滅んでしまったのかもしれません。

このように、その前世での私とタエさんとの関係は主従関係ということだったようですが、Sさんによれば、その前世では、私が客死してしまったので、タエさんは私の能力を使い切れなかった。そのため、今生ではその能力を思う存分に使いたいと思っている。また、私はその情報を伝えることを果たせなかったため、それを今生で果たしたいと思っている、ということでした。

前世で主従関係だった二人。その時代から7~800年もたった現生で夫婦になるというのはどういう意味があるのだろう、と考えさせられてしまいます。そして、今日まで起こってきたことなどを踏まえ、その意味を改めて考えてみると、いろいろ思い当たるふしもあります。

そのひとつは、ここ伊豆へ移住してくるまでの家さがし。情報収集の得意な私は、せっせせっせと不動産情報を集め、それを整理してタエさんに提供。吟味して最終的な結論を出したのは二人の共同作業です。しかし、なんとなくタエさんの意見に従って決めたような気がしないでもない。

それから、引越しの作業にあたっての廃棄ゴミの処理、持ち込むべき荷物の選定、各種業者の選定と、後処理などなど。これもほとんどすべて私がやりましたが、おそらくタエさん一人では無理だったでしょう。もとスパイだった私を使うべくして使い、思う存分働かせている、と考えることができます。

このほかにも、私がいろいろ調べて彼女に報告、彼女が決定、というパターンは結構あるような気がする。うーん、前世おそるべし。

それにしても、男としては女にあごで使われている、というのはあまりいい気持ちではありませんが、前世でそういう主従関係だったふたりが夫婦になったのは、それが一番前世のカルマを解消する上で自然だったからだと思います。なぜ夫婦なのか、前世と同じ主従関係でもよかったのでは、とも思うのですが、今生で二人が出会ったタイミングや場所などを考えると夫婦という形が一番都合がいいのでしょう。夫婦のほうが、タエさんも私を使いやすいし、私としてもそういう関係のほうが、使われやすい。そう二人で相談し、今生に生まれてきたのだろう、と推察します。

タエさんにそのことをどう思うか聞いたことはありませんが、私自身、今世で彼女のために働いていることを楽しんでいる、という部分もあるように思いますので、確かに、Sさんのお見立ては当たっているように思うのです。

今後、さらに何十年も彼女と暮らし、そしてどちらかが死んでその関係が終わったとき、前世から持ち越したカルマは消化されるのでしょうか。おそらくはこれからも何かにつけ、タエさんに情報を渡し、それを彼女が消化して役立ていく・・・といった生活が続いていくのでしょう。それは私も楽し。タエさんも楽し、なのだと思います。そしてその関係が終わったあと、前世からの宿題はようやく終わるのです。そして、来世でもまたタエさんと関わる人生があるのかどうか、はたまた来世もまた、この地球に戻ってくるのかどうか・・・それは今まだわかりません。

が、これだけはいえそうです。現時点でも私はタエ王に十分な情報を届けることに成功していると・・・