ひさびさの書き込みです。気がつくともう6月!(前回の書き込みでも同じようなことを書いたような・・・汗・・・) この間、何をしとったんかいな、たいして仕事もせんと・・・と言われるとつらいいものがあるのですが(誰が言うんでしょうか?)、実は・・・ 実は・・・ムシャ&タエは、次の住処(すみか)を探していたのでした!
さて、6月(しつこい!)。来年一人息子が大学に入る(であろう(受かればの話だが・・・))まで10カ月を切るようになりました。我々夫婦は、息子が大学に行くのと同時に、子離れすることにしており、息子が出て行ったあとは、二人も東京を脱出して、信州あたりにでも移住しようと話していました。
なぜ、信州か。それは、ひとえに夫婦ともども夏の暑さに弱いから。 昨年夏の異常に暑い夏は、世間の皆さまにとっても辛いものだったと拝察いたしますが、われら二人にとっても地獄のような日々でした。しかも9月に入っても暑さは続き、10月頃になってようやく涼しくなったものの、急に涼しくなったせいもあって、私はすっかり体調を崩してしまいました。 また、今住んでいるこのマンションは、やはり集合住宅ゆえの息苦しさもあり、お隣さんや階下の生活音なども聞こえてきます。近くには車通りの多い道路もあって、その音も時折入ってくる。マンションなので庭いじりもできないし・・・創造的な仕事をするためには、ちと向かないねーというのは、二人とも同意見。長年住んだ東京ですが、息子のひとり立ちをきっかけに、ここは喧騒を離れ、より涼しくて静かな田舎を探してそこへ移住しよう! ・・・と、いうことになったのです。
さて、その引越先は・・・二人とも富士山が大好きなので、最初は首都圏からも近い山中湖あたりに住まいを探そう!と決めていたのですが・・・そこへきて今回の福島原発の一件。生まれてはじめて計画停電なども経験し、近隣の千葉や茨城でも地震による大きな被害が。 次は、東京や東海地方で大地震が起こってもおかしくない、といわれていることもあり、東京と同じ東京電力管内でもある山中湖は断念することに・・・(富士山が噴火するかもしれんしね)
実家のある山口にでもするか・・・という話も出ましたが、仕事の関係で東京から遠く離れすぎるのもなあ~というわけで、それなら、東京からもあまり離れていない信州にしよう! 東京電力管内でないから、停電にもなりにくいし!・・・と二人で決めたのでした(なんという、あんちょくな決断・・・)。
とはいえ、信州といっても広い。新潟に近い北信州もあれば、松本を中心とした信央、どちらかというと名古屋圏に近い、南信。うーむどこにするか。いろいろ悩んだ結果、やはり東京への交通の便が良いのは、松本や諏訪地方だろう、ということになり、そこで、まず最初に思い浮かんだのが、私が学生の頃に、住み込みの測量のアルバイトをしたことのある蓼科。ここは、東に八ヶ岳を仰ぎ見る高原地帯で、夏涼しく、年間を通して雨の少ない土地。すぐ近くにある野辺山には、天文台もあり、星のきれいな場所です。
と、ゆーことで、早速現地へ行くことに。中央高速を飛ばして、諏訪南ICで降り、富士見町や原村、蓼科、佐久とまわり、野辺山も見て、帰ってきました。自宅へ帰ってからは、ネットで物件探し。 しかし、せっかく信州に住むんだから、山や湖がきれいなところだよな~ というあんちょくというかミーハーな動機から物件を探していたせいもあり、なかなか良い物件がみつかりません。東京から比較的近く、我々と同じようなことを考えている人も多いらしく、このあたりはなかなかの人気スポット。良い物件はすぐに売れてしまうらしく、なかなか良いものにあたらない日々・・・・・
そして引越先探しの対象は二転三転。北へ行ったり南へ戻ったり、時には新潟近いほうまで探したものの、なかなか気にいるものもなく、むなしく日々が過ぎて行き・・・・・
そんなある日、せっかくだから、これまでとは全然別のところを探してみよう、と思い立ち、八ヶ岳山麓からは遠く離れた、飯田方面の物件を探してみることに・・・ 飯田といえば、長野でももう一番南側の地域。東京からの距離は下手をすれば400kmにもなります。さすがに遠いよな~ と思いながら、それでも探していたところ、こ、これは!という物件を見つけたのです。
場所は、飯田市のやや北にある、高森町という町。 物件のあらましを記したホムペによると、その家からは南アルプスが一望のもとに見える!!! とのこと。築年数は30年近く経っているものの、敷地面積も建坪も十分に大きく、自宅兼、仕事場とするには絶好の物件!
と、ゆーことで。早速、物件を管理する不動産会社さんと連絡をとり、なんと翌日には物件を見に現場まで行ってきたのでした。
これが、その物件から見た写真。東側にはリンゴ畑が広がり、そのはるか向こうには南アルプスの雄姿が!建物は築30年近く経ってはいるものの、状態はよく、夫婦ふたりともすっかり気にいってしましました。現場を案内してくれた、管理会社の社長、Sさんも大変気さくな方で、お若いながらもしっかりした語り口。なによりも実直そうでユーモアもお持ちのこの若い社長さんに夫婦二人ともぞっこん!
ところが・・・ 良い物件にはすぐに引き合いがつくもの。帰り際にSさんにお聞きすると、実は、既に検討中の方がいるとのこと。検討する、と言われてから20日以上も経っているので、多分大丈夫だと思うが・・・しかし、先約さまがある以上、その方を優先せざるを得ないとのことです。その方がキャンセルならば、我々にということなので、とりあえずその方と連絡を取っていただき、後日電話を・・・ということに。こうして引越先探しの最初の長~い一日が終わったのです。
その後、東京に帰ってからは二人ともその家の話でもちきり。リビングが狭いのであそこは増築が必要だとか、裏の倉庫は使い勝手も悪いので撤去。和室に明かりとりの窓も欲しいよなーとかとか。もう、すっかりそこに住むことになったつもりで、いろいろ妄想したいた二人ですが・・・・
三日ほど経ち、Sさんからのメールが。その内容は、先様に電話をしたところ、「購入したい」との意思表示をされたとのこと。ガーン・・・・・ もろくも崩れ去った妄想。二人の夢の家はこうして、二人のリンゴ畑の中へ消えて行ったのでした。トホホ・・・
しかーし!そんなことであきらめるムシャ=KIUEMONではないぞ! ここは金沢商人の末裔としての意地を見せてやる~(なんのこっちゃ)ということで、気を取り直して再度インターネットでの物件探しを始めることに・・・
が、やはりなかなか予算の範囲では良い物件は見つからず、むなしく日々は過ぎて行き・・・・ なにやら仕事も手につかず、家探しばかりしているのもアホらしくなってきていた、とある日・・・ ふと思ったのは、これまでは手持ちの予算の範囲の中だけで物件を探していたけれど、少し無理して借財をすれば、もう少し良いものが見つかるかも・・・・・ということ。 多少出費は多くても、もっとグレードの高い物件を探せば、これまでのわれわれと同じように安い物件を探している人達が見落としている物件にぶつかるかも・・・・と思った次第。 これからの長い人生、しかも余生を送るかもしれない家なのだから、もう少し無理してみるか・・・・
と、ゆーことで、方向を転換し、予算よりもやや高めの物件を探すことしたのです。
その結果・・・ 早速候補としてあがったのが、先ほどの高森の家よりもやや北側にある、駒ヶ根市にある物件。ホムペでは建物の写真が一枚あるだけで、内部の写真などの他の情報は皆無。ただ、その紹介欄では、「眺望よし」とあります。これはきっと、家の中からアルプスが見えるに違いない。それにしても内部の写真がないのはなぜ???
あんまり変な物件には手を出さないほうが良い、とも思ったけれども、気になってしかたなく、こりゃーやっぱ、現場へ行ってみるしかないよ、と、ゆーことに。早速、その管理会社に電話をし、家の中を見せてもらうことにしました。
翌日、再び中央高速に乗り、伊那谷へ。
その家は、駒ヶ根インターチェンジから車で15分ほどのところ。伊那谷の左岸の高台の集落の中にありました。周囲は畑と田んぼ、森に囲まれ、その中にぽつぽつと家がある感じ。よく見ると別荘のような家もあり、かなり開発された地域なのかな・・・という印象。 が、探せど探せど目的の家がみつからず、ついには管理会社さんに電話して、近くまで迎えに来てもらうことに。 管理会社さんの車の後を我々も車で後をついて行った先は・・・・・ なーんだ、さっき通った所じゃん。 どうやら同じところをぐるぐる回っていて、そこに目的の家があるのに気がつかない二人なのでした・・・
その家も、前は田んぼ後ろは畑で、ちょうど近所のお百姓さん達が田植え機で田植えをなさっている真っ最中。その家の駐車場にも大きなトラクターが止まっています。管理会社さんによると、近所の方に少しの間置かせてくれ、と頼まれて置いているトラクターなのだどか。すぐ裏には別の農家やすぐ前にも新しい家があり、何やらご近所さんとの関係がいろいろある家なのかな~という印象。
気を取り直して、家の中へ入ります。玄関、リビングと回り、二階へあがってベランダへ出ると・・・・なんと!
当日はちょっと天気が悪かったのですが、駒ケ岳を中心とする中央アルプスがリビングから一望のもとに見えるではありませんか! ふもとには遠く駒ヶ根の市街も!こりゃー夜には夜景もきれいだろうなー
管理会社さんによると、この家の前の住人は、奥さまを亡くされたご年配の男性だとかで、奥さまが亡くなられるまではここを別荘として使っていたそうです。ご高齢なので、寒い信州から離れ、今は名古屋のほうに住んでおられるとか。ご高齢なこともあり、家の中の大量の荷物も片づけられず、家が売れることが決まったら、管理会社さんのほうで整理して、買った人に手渡すつもりでいたそうです。たくさんの家具が残されていて、ホムペに載せると見栄えがよくない、という理由で家の中の写真が掲載されていなかったというわけ。納得・・・・・ それにしても家の中の大量の家財は別として、家の作りは、かなりしっかりしていて、というよりも相当お金をかけて建てた家らしく、外観は日本風なのですが、内部はかなりモダンで瀟洒な洋風なつくり。築年数も浅いし、何よりも家から山々が見渡せる!価格も結構安い!
と大いに気にいったのですが、管理会社さんによると先の高森の物件と同様、この物件にも検討中の方がいるとのこと。そのご本人に確認したあと、後日結果を連絡するとのこと。とりあえず、連絡先をお教えして、帰路につくことに・・・
その帰りの車の中でのこと。タエさんに印象を聞くと・・・・どうもあまり気が乗らないご様子。 あんなにいい物件なのに何が気に入らないのかな~と思い、聞いてみたところ、物件はいいのだけれど、周りの家々が近すぎ、何やら閉塞感があるのが気になる・・・ とのこと。
そういわれてみれば、この家は市域からも離れ、山里の中にあって回りは田んぼや畑ばかりであるものの、思ったよりも民家と民家の距離が近く、斜面に立ってて見晴らしが良いせいか、どうも他家も目に入りやすい、という欠点があるようです。 距離的にはそれほど近くはないものの、視覚的には近くに見え、結構近所づきあいもめんどうくさそう、と感じさせる何かがある・・・ と、言葉で書くと、そういうことなのですが、何かことばでは表現できない、なにか心に引っかかるものがある・・というところで二人の意見が一致。
家の内装や外観はお金をかければ治せるけれども、人間関係はそういうわけにはいかない。やはり周囲の家々が気になるところには住めないよねー 今後のことも考えると少しでもひっかかるところがないほうが・・・・ということになり、終の住処探しは、結局また振り出しに戻ることにあいなりました。
そして、週末を迎え、再びインターネットを使った家探しが始まりました。なんという執念!そんな時間があったら仕事せんかーい! と言われそう。でもついてしまった火はもう消せねー、ここで引いては男がすたる、と前よりも躍起になって家探しを展開!
そして・・・ 日曜日の夕方までに、執念で5件ほどの候補物件を選んだのでした。5件のうち、1件は北信にあって不便。また他の物件は市街地近くにあるのでうるさそう、といった理由から除外し、結局残ったのはそのうちの2件。最初の高森の家をホムペで見つけてから、早2週間!いよいよ家探しも最終局面に入るのか!?ペペンペンペンペン!
と・・・・いうことで、不動産屋さんが開いている月曜日になったので、早速その物件の管理会社に連絡をとり、まず向かったのが、諏訪湖から30kmほど南にある町、伊那市。
伊那市に限らず、伊那谷にある町の多くは、谷沿いにある街道沿いにできた宿場を中心に出来た町が多く、伊那市も旧高遠藩のおひざ元の宿場町として発展した町。町の中心街には天竜川が流れており、その左岸側のやや高台の場所にその物件はありました。
実はかなりの予算オーバーだったのですが、家から中央アルプスが見えるらしいということと、やや古い割には内装がきれいそう、下水道も使えるらしい、などなどが最終候補として残ったわけ。周りには家々があるものの、田園地帯の平地なので、前回の駒ヶ根のように他家が目に入りにくく、あまり周囲が気にならないのでは、というのもこの物件を選んだ理由でした。
その日はもう梅雨に入っているというのになかなか良いお天気で、不動産の下見をするには絶好のお日和。早速現場についてみると・・・・ まずびっくりしたのは、まあ敷地の広いこと!データを見ると、なんと約300坪!その広い敷地の中に立つ二階建ての木造家屋は、どっしりした感じでまずます。ただ、ちょっと古いかな、というのが私の印象。その母屋の隣になにやら倉庫のようなものがあるのは、なんかいな・・・・と正面に回ってみると・・・ あらかじめホムペで前知識は持っていたものの、これがそうか! そうなのです。 今でも信州の田舎へ行くとときどき見られる、「蔵」 なのでした!!
写真でみるのと、実物を見るのとでは大違い。不動産屋さんはまだ現場に到着していなかったのですが、ちょっと失礼して中をのぞかせてもらうと、その日、外は結構暑いのに、中はひんやり。蔵というものは、味噌や米などの食糧の保存のため、一年中同じ温度を保っている必要がある・・・・と何かで聞いたことがあったのですが、こんなにひんやりしているとは・・・ 建物のあちこちは傷んでいるところはあるものの、なかなかのものです。何よりも蔵の中になど入ったことのない二人でしたから、その重厚な存在に二人ともすっかり感心してしまいました。
しばらくして不動産屋さんが現場に到着したので、早速家の中を見せてもらうことに・・・・ まずは玄関から入って、一階のキッチン、リビング、和室と見て回りました。土地も広いけれども家の中も広く、なんと120平方メートルの、6DK! 二人で住むには少し大きいけれど、かねてより、仕事にも使える家を、ということで探していたので、広さは申し分なし。続いて二階にもあがってみましたが、そこからはどどん!と中央アルプスの山容が迫り、雪をいただいた駒ケ岳も見えます。 一階も二階も部屋のつくりはしっかりしており、壁や床、天井もとてもきれいに保存されていて好印象。外見は少々古びた感じはあったものの、中に入ってみて、私もタエさんもすっかり気に入ってしまいました。
しかーし。やはりこれだけの物件ゆえに検討中の人もいるとか。このあと、もうひとつ物件をみるため、本日はとりあえず、ここまでにさせてもらい、もうひとつの物件を見たあと、後日お返事をする、ということにして、不動産屋さんにお礼を言い、次の物件に向かうことにしました。
そして、次なる物件は、諏訪湖の物件。伊那ICから入り、諏訪湖についたのは午後3時過ぎになってから。その物件は、中央高速道路の諏訪湖サービスエリアのすぐ真下にありました。
車で乗りつけると、すぐに中から飛び出るようにして出迎えてくれたのは、少し関西なまりがあるものの、日本語ペラペラの中国人女性。とてもチャーミングなお嬢さんですが、あとで聞いたところによると同じ中国人と結婚されているとのこと。
さらには、旦那さんと今お住まいなのは、なんと、先ほどまでいた伊那! 伊那から遠く離れた諏訪で伊那在住の女性に出会うとは・・・・・ これは何やら運命かもしれないな~と妙にご縁を感じてしまった私。
なんでもこの物件のリフォームは、一から彼女が手掛けたとのことで、ご本人にとっては天塩にかけた我が子のような存在らしく、ご案内にも熱が入ります。早速、家の中に入ってみると、広々としたリビングからは、眼下に諏訪湖の青くて広い水面が!
この光景には二人とも絶句・・・・ これは素晴らしい!と思い、他の部屋も見せてもらいましたが、とてもきれいでモダン。お洒落で使い勝手もよさそうで、広さも二人で住むには申し分なし・・・・ キッチンやお風呂、トイレも新品でとても気持ちのいいものです。ただ、収納がやや狭いことと、家が立っている敷地が70坪ほどと狭く、大量の書籍を持ってくる予定の二人にとってはやや手狭かな~との印象。加えて、西側のお宅とは、1~2mほどしか離れておらず、下手をすると、お隣の生活音が聞こえてしまいそうなのが気になるところ。そして、さらには、諏訪湖の南側に位置し、諏訪湖を望む家であるということ・・・・・ そう、この家は北向きの家なのでした・・・・
とはいえ、まったく日当たりが悪い、といことではなく、南側に面した採光も取れている間取りなので、それは致命傷とはいえず、むしろ、敷地面積が狭く、隣家が近すぎる、という点が問題。 とはいえ、タエさんはかなり気にいったようで、その中国人のお嬢さんとも意気投合。 お互いのメルアドを確認しあったあと、後日返事をするということに。そして、長い一日を終え、帰路についたふたり。そして、帰りの車の中で出した結論は・・・・
やっぱり、伊那の家にしよう!でした。諏訪湖の物件も申し分なく住みやすそうなのですが、やはり広さが問題になりそう。隣人も気になる・・・・ 駒ヶ根の物件がそうであったように、やはり隣人関係はその家に住むときに最も重要な要素です。伊那の家もお隣さんはいるものの、その場所は広々とした田園地帯であって、お隣との距離もあまり気にならなそう。ただ、タエさんというよりも、私が気になったのが「蔵」の存在。当日は蔵の二階へあがるための鍵を不動産屋さんがご用意できず、中を全部見れなかったのが気がかりです。
二人とも伊那の家が気に入り、これにしよう!と決めたものの、最終的な判断は蔵を見てから決めよう、とゆうことになり、そして、再度伊那の土地を訪れることに。
こうして二週間にわたって繰り広げられたムシャ&タエの家し騒動は、どうやら落着をみせそうな雰囲気。しかし、それにしても、その気になる蔵の中はいかに・・・・・ 続く