晴れて伊豆の住人

久々の書き込みになってしまいました。
これは、引っ越し後の翌日の早朝、新居の2階からみた富士山です。朝焼けに光ってきれいです。ようやく引っ越した実感がわきます。

引っ越したのは、ちょうど1年前に起きた東日本大震災の日。当日まで荷造りに追われていましたが、完全に終わらないまま、朝の9時から引っ越し屋さんが来られ、どたばたの中で始まった荷物の搬出がほぼ終わったのは、夕方の4時過ぎ。それから、大家さんに内部をチェックしていただき、左右上下お向かいの隣人にご挨拶を済ませ、愛猫テンちゃんを連れて、箱根峠を越え、新居についたのは10時過ぎだったでしょうか。その日はくたくたになって寝てしまいました。が、翌日今度は、荷物の搬入。こちらは比較的早く終わりましたが、それでもすべてが終了したのは3時過ぎ。いやはや、こんなに手間暇かかった引っ越しは初めてです。

ちなみに、私のこれまでの引っ越し回数は、今回のを加えてほぼ20回。普通の人よりかない多いほうでしょう。しかし、その多くは、独身時代のもの。最初の結婚のときも、それほど多くの荷物を持っていませんでしたから、引っ越しも楽でしたが、今回は、いやはや・・・疲れました。何が一番大変だったかというと、タエさんと自分の持ち物の中で一番多い書籍類。お互い、物書きやらデスクワークやらがこれまでの人生の中で多かったことから、今回の引っ越しも山と積まれた書籍がぎっしりつまった段ボールとの戦いに明け暮れたかんじ。
・・・しかし、その山のような荷物も、3月の20日すぎころまでには、ほぼ整理がつき、なんとか荷物の山に囲まれたテーブルではなく、まわりに障害物のない食卓でふつうに食事がとれるまでに落ち着いてきました。

物理的な生活環境が整ったら、今度は情報です。テレビや電話、インターネットは新生活を始める上では欠かせません。電話については、前の家で電話を撤去する際に、ここで新しい電話を設置してくれるよう、NTTさんに手配していたので、引っ越しの翌日には、電話が通じるようになりました。

次はテレビです。ここよりさらに山奥の伊豆地方では、地デジ放送の受信もままならない地域もあるそうで、そうした場所でケーブル放送のサービスもないところでは、BS放送が唯一のテレビメディアだとか。しかし、我々の新居ではそういうことはなく、地デジ放送は全く問題なく受信できるようセッティングでき、衛星放送も自分でBSアンテナを取り付けて、位置調整をしたところ、問題なく見れるようになりました。

そして、最後にインターネットです。実はこれついては、かねてより問題ありの地域であることがわかっていました。それは・・・まず、光ファイバーがこの地域には来ていないこと。そして、CATV(ケーブルテレビ)についてもサービスの提供がありません。ここに限らず、伊豆の別荘地の多くでは、南部に行けばいくほどこうしたサービスの提供範囲外というところも多く、そうした場所でインターネット接続を行うために残った手段は、携帯電話によるデータ通信か、固定電話のメタル回線を使ったADSL方式しかありません。

しかし、ADSL方式は、電話線を使う方式であるため、NTTの基地局(電話網の中継局)から遠い電話ほど、電話信号が微弱になるため、デジタル信号を伝えにくくなるのです。我が家から最も近い基地局までの距離は、なんと5kmほどあるようで、調べてみると、ADSL方式でネット接続をやったとしても、せいぜい3mps程度のデータ通信しかできそうにないことがわかりました。これまで、フレッツ光を使って数10mps以上の速度でインターネット接続を行っていた身にとって、これは新幹線から自転車に乗り換えるようなもの。固定回線であるがゆえの安定感は期待できるものの、いかんせん、その遅さでは満足のいくネット環境は期待できないでしょう。

そして・・・最後に残されたのが携帯電話を網によるモバイルデータ通信。ご存知のように、携帯電話会社には、Docomoやau、ソフトバンクなどがありますが、これらの携帯電話会社は自社のアンテナ網を使った高速モバイルデータ通信サービスを提供しています。これらの主要3社以外のイーモバイルとか Wimaxとかの第三通信会社?でも、高速データ通信サービスを提供しているようです。が、これらの会社も基本的にはDocomoやau(KDDI)が各地に設置したアンテナを使ってサービス提供を行っているので、結局のところ、これら主要3社のアンテナがない、あるいはこれらのアンテナから遠い場所では、データ通信(携帯電話通話)が行えないのです。

これからの生活で、インターネットを自由に使えるかどうかは、今後の仕事の上でも死活問題になりかねないので、早速、我が家の周辺に、これらのアンテナがあるかどうかをチェックしてみることにしました。実は引っ越しをする前、こうした事態は予測していて、この地において、どの会社の電波が一番強いかをネットでチェックしていました。その結果、Docomo、au、ソフトバンクとも、我が家がある場所では、比較的多くのアンテナを設置しているようで、データ通信でも、最大8Mbs程度のデータ通信ができるようです。しかし、所詮は電波ですから、アンテナから遠いところでは、期待通りの通信ができないことも多く、地形や大きな建物が近くにあるかどうかなども影響してくるようです。

そこで、早速、家の周りにある、各社のアンテナを探してみることにしました。家の2階から見渡す限りは、電話会社のアンテナは見つかりませんでしたが、別荘地内を歩いてみて回ると・・・ありました! ソフトバンクのアンテナです。そして、さらにauのアンテナらしいものも! 新居のあるこの別荘地は、標高200mほどの高台にあるので、各社とも積極的にアンテナを設置しているのかも。しかし、これらのアンテナは、我が家よりも500m~1km近くは離れていて、しかも中間には大きな家などもあり、きちんと電波を拾えるかどうか、少々心配です。

Docomoのアンテナはないのかな~と思いながら、あちこち歩いてみましたが、見つかりません。あきらめて帰ろうかなと思ったとき、そういえば、家のすぐ裏の某郵政省の宿泊施設あたりは見ていなかったな、と気が付きました。この宿は、この別荘地でも一番の高台にあるのですが、下から見る限りは、その周囲にアンテナらしいものはありません。まさかその裏になんかないよなーと思いつつ、施設の裏手に回ってみると・・・? ありましたー!! 高さ10mほどはあると思われる立派なアンテナが!我が家の位置からは、ちょうど死角に入る位置に立っているうえ、まさかこんなに近くにあるとは思っていなかったので、これまで探そうとは思っていなかったのです。

さっそく、家に帰って地図で調べてみると、我が家からは、なんと!直線距離では150~160mという近くにあるではありませんか。携帯電話はアンテナから近ければ近いほど当然、強電界が期待でき、データ通信でもきっと安定した環境を提供してくれるに違いありません。郵政省の宿が障害になるのでは・・・とも思ったのですが、この近さならば、おそらくは大丈夫ではないでしょうか。

翌日、早速、最寄のDocomoショップへ行き、モバイルルータを購入することにしました。ところが!ちょうどその情報端末のモデルチェンジの時期で、新しい機種が入るのは今月(3月)末になりそうだとのこと。引っ越ししてこのかた、何かとインターネットを使えない不便さを感じていましたが、3月末ということは、引っ越ししてからほぼ半月以上もの間、「インターネット難民」になることを意味します。

とはいえ、ほかに方法もなく、待つこと10日ほど。ようやくDocomoショップから端末が入荷したとの電話をもらい、麓にあるショップで購入。接続方法は難しいのかなーと心配していましたが、思ったほど難しくもなく、30分ほどでインターネット接続ができるようになりました。接続速度は・・・というと、これは全く問題なく、光フレッツほどではないものの、ふつうにインターネットを使う分には、どんなサイトにもサクサクと子気味よくアクセスが可能です。

これで、ようやくブログの書き込みもできるようになります。ご覧いただいているみなさん、長らくお待たせいたしました!(待ってないか・・・)と、早速いろいろ書き込もうと思いましたが、その後もいろいろ、いろいろ引っ越し後のめんどうくさい手続きが続き、本日ようやく、ほぼ1か月後の更新となった次第です。明日からは、多忙だったこの1か月間も振り返りつつ、修善寺と伊豆の素晴らしさについて語っていきたいと思います。こうご期待!