今年はじめての書き込み、ということなのですが、本当は元旦から書き出そうと思っていたのですが、年末に思いもかけないトラブルがあり、今日になってしまいました。
トラブルというのは、自分自身に起こった出来事ではなく、昨年末に山口から我が家にやってきた母の身に起こったことです。
年末年始を温泉のある我が家で過ごしたいということで、ちょうど時を同じくして千葉の大学に通っていた息子君も帰ってきた昨年末の夕方のこと。私は麓のホームセンターで灯油を買って帰ってきてリビングに入ったところ、この母が床に足を投げ出して座っているではありませんか。
???どうしたの?と聞いたところ、タエさん曰く、母が突然イスから落ちたというではありませんか。見ると確かに床座りしている母の背後には、IKEAで買ったリクライニングチェアがあります。
息子君の話とも併せてこの原因を総合すると、どうやら母が息子君のケータイをのぞきこもうとして、このチェアに半座りになっていたところ、バランスを崩して椅子からずり落ちたらしい。このとき腰をしたたかに床に打ちつけたようで、その直後に私がちょうど帰ってきた、ということのようでした。
本人はわりとケロッとしており、しばらくこうしていたら大丈夫といい、また彼女のいうとおり、その後しばらくすると、杖は必要でしたが、何とか食卓のイスの上にも座ることもできました。
ところが、その後そのイスから再度自分で立つのもままならないという状況だということがわかり、とても一人で歩くことはできないようです。温泉に入れば楽になるかと勧めてみたものの、どうやら本人はそれどころではないようで、トイレにも私が抱えて連れて行く始末。
結局、その夜はそのまま寝せることにしましたが、とりあえずは、ちょっとの移動もかなり辛そうなので、寝所までは連れて行かず、リビングにあったソファで寝せることにしました。
が、さすがに尋常ではない様子だったので、翌朝起き出すと、まずはすぐにと救急病院を消防署などに問い合わせることに。早速タエさんが電話をしてみたところ、すぐ近くにある中伊豆温泉病院というところが今月の担当と知わかったため、続いてここにも電話をしました。
すると、丁寧な受け答えの男性が出て、確かに当方が今月の担当医ではあるのだが、症状からして、骨折している可能性もあるので、万一その場合には、当方では手術の用意がない、もっと大きな病院へ連れて行ったほうが良いのではないかという提案が。
そして、紹介されたのが、伊豆でも一番大きな病院として知られる順天堂大学病院(伊豆の国市)です。伊豆でも一番大きな病院ですが、静岡県内でも屈指の大病院であり、救急搬送のためのヘリポートがあるのは、ここと静岡市内のもうひとつだけとか。
我が家からはクルマで20分ほどの距離にあり、普段からよくこの前を通るのですが、幸い我々夫婦はまだこの病院のお世話になるような大事に出くわしたことはありません。
骨折??といぶかしみながらも、とりあえずここに電話をして症状を伝えたところ、すぐに連れてこいとの応答があり、早速母を車までおんぶして、連れて行き、なんとか救急搬送口まで運び込むことができました。
ちなみに母は、身長は150cmちょっとしかないのですが、寄る年波もあって運動不足もたたってやや小太りであり、私ひとりで彼女を背負って歩く際にも下手をすればよろけそうになるほど重かったのですが、タエさんの助けもあって、なんとか無事に病院に連れて行くことができたのです。
こうして、この長~い病院での一日が始まりました。その後、レントゲン検査、血液検査、CTスキャンなど数々の検査が行われましたが、すべての検査結果が出たのが11時過ぎごろだったでしょうか。
最初に見たててくれた先生のお話では、右足と左足の長さが微妙に違うのが気になる、とのことで、これを聞いた私は、多分捻挫か骨がずれた程度のものだろうと思っていたのです。
が、結果としてはやはり骨折ということで、レントゲン写真を見せていただいたものには、大腿骨の上部のほうに、綺麗に一本の筋が入っているではありませんか。
その後、整形外科の別の先生から詳しいお話があり、こうした骨折の場合、できるだけ早く手術を行う必要がある、と言われ、改めてびっくり!それもそのはず、病院入りしてまだたったの数時間しか経っていないのに、緊急手術だと言われて目を白黒させたのは、私だけではなく、タエさんもであり、怪我をした母本人にいたっては、ぽかんと口を開けていました。
手術内容は、骨折箇所を切開して、折れた部分に骨と骨をつなぐ、チタン製の板を入れ、さらに補強のために同じくチタン製のボルトを埋め込むというもの。
手術そのものは単純なのですが、いざ手術をするとなると、親族の同意書だの、輸血になった場合の合意だの、術後の入院の手続きなどなど、おそらく10枚以上の書類にサインをし、はんこを押さねばなりません。
かつて、先妻が入院したときもこうしたわずらわしい手続きがあったのですが、しかし日を置いて徐々にであり、今回は緊急手術ということなので、一時間ほどでこれだけの書類を処理しなけらばならなかったわけですが、こんなことは始めての経験です。
こうして、手術が始まったのが、お昼過ぎの午後1時前とのこと。全身麻酔+局部麻酔の二つの麻酔が必要という、大がかりなもので、手術時間も2時間ほどかかり、3時過ぎにようやく無事終わったということを先生から聞かされ、ホッ。
それから一時間ほどして麻酔から目が覚めた母本人と対面しましたが、彼女自身の口から出た、何が何だかよくわからん、は我々もその言葉にのしをつけて返してやりたいぐらいでした。
かくして、この年末年始は、そそっかしい母のアクシデントとともに始まり、入院と手術、その後の彼女を見舞うための病院通いというおまけがつくものとなり、今日もまた、これから面会に出かける予定となっている、というわけです。
病院の話では、母は二週間で退院できるようですが、その後リハビリテーションのできる病院へ転院し、ここでのリハビリ後に、我が家でのトレーニングも加えてなんとか一人で歩けるようになるのには約二か月ぐらいかかる見通しとのこと。
母自身は、正月明けには帰山する予定だったようですが、本人も我々も思わぬこととはいえ、伊豆へ長滞在となりそうです。
が、我が家は温泉も出ることでもあり、退院後のリハビリにはちょうどよく、また、父が亡くなって以降、長年一人暮らしの長かった母に親孝行する時間としてもちょうど良い、ということで、私としては、彼女を襲った不幸をかわいそうと思いながらも、不埒ではありますが、半分は喜んでいる、というのが本音でもあります。
そんなわけで、波乱万丈で始まった2014年ですが、考えてみれば母の骨折が起こったのは昨年のこと。厄は既に昨年捨て去り、今年はすべて回復していく方向にある、と考えれば、なるほどまたとない縁起の良い、一年のスタートと言えるかもしれません。
それを裏付けるように、昨日、おとといと出かけた初詣で引いたおみくじも、私が引いたのは、末吉と吉。これからだんだんと良くなっていくだろう、というお見立てでした。
なので、今年はこれからどんどん良いことが増えてくる、と信じ、今年一年を頑張っていきたいと思います。
「骨折り損」ではなく、「骨折り儲け」だったと、あとで笑っていられるような一年になることを祈りつつ、今日のこの項を終わりにしたいと思います。
さて、みなさんの年末年始はいかがだったでしょうか。