この「松」は「松の内」から来ており、玄関などに松飾をしている期間です。
そんなこと知ってるよ~という人が大多数だと思いますが、この松の内は関東では7日ですが、大阪などの関西では、松の内といえば、元旦から1月15日の小正月までを指すそうです。従って全国的に松が明けるのは15日を過ぎてからということになるようです。
今日、1月8日は、平成という時代が始まった年でもあります。1989年(昭和64年)1月7日に昭和天皇が崩御して現在の今上天皇が即位しました。これを受け、元号法に基づきこの年は「平成元年」に改められ、1月8日に改元がなされました。
ということは、この年の元旦から1月7日までに生まれた人は、昭和64年生まれ、ということになるのか?という疑問ですが、色々調べてみましたが、平成元年生まれとしても昭和生まれとしてもどちらでもいいみたいです。厳密な法律上の手続きなど細かいことはよくわかりませんが……
この元号が変わる際の手続きの混乱から、「昭和64年」と記載された書類も多数あるようで、これは造幣局で製造している紙幣やコインなども同じくです。「昭和64年発行」とされるコインなども少なからずあるようで、500円玉では1604万枚も発行されており、一円玉に至っては1億1610万枚もあるとのことです。
ただし、全数としてはこの数は非常に少ないものです。例えば昭和63年の500円玉の発行枚数はおよそ12億枚ですから、この昭和64年と刻印された500円玉はそのうちのわずか1%超にすぎません。
なので、今すぐ財布を漁ってみてください。運よく昭和64年発行の500円玉が見つかったら今年はあなたの運勢はきっと最高潮に違いありません。
ちなみに5円玉は6733万2千枚、10円玉は7469万2千枚、50円と100円玉は63年内に発注が完遂されず、昭和64年の刻印のものは未発行だそうです。
ところで、この平成という時代は、戦後の高度経済成長期に流行語となった「昭和・元禄」にならって「平成・享保」とも称されることが多いようです。江戸時代の1716年(享保元年)から1736年(享保21年)の享保期の約20年間は、いわゆる「享保の改革」が行われた時代であり、かなりの政治改革が断行され、時代の転換期といわれました。
これと同じように、1990年(平成2年)からの約20年間はバブル崩壊に始まり、民主党による政権交代、現在のアベノミクスに至るまでの過渡期の時代であり、「調節の時代」と考える人も多いようです。
平成に入ってからは幕末のヒーローであった坂本龍馬が人気となり、また平成維新の会や大阪維新の会が設立されるなど維新思想がブームとなるなど、動乱の時代でもあり、幕末期から明治維新に続く明治時代に類似しているという意見もあるようです。
大正時代にも似ていると言われます。戦前の大日本帝国憲法下における2代目の大正天皇の在位期間は15年と短く、現在の今上天皇もはや26年の在位とはいえ、昭和天皇のようにあと数十年も在位されるとは到底思ません。大正時代は関東大震災が発生しており、平成には阪神大震災と東日本大震災が発生した点なども大正時代に類似しています。
さらには、平成時代は、戦前の大日本帝国時代の昭和にも似ていると言われます。この時代には世界恐慌後の大不況を経て第二次世界大戦が勃発しており、こうした大動乱期を経て戦後の昭和日本は急激に高度成長を果たしました。
こうしてみると、これからの日本は長い動乱の時代、調整の時代を経て、これからはようやく明るい展望が見える時代に入っていくような気がします。景気も回復しつつあるようで、日経株価が2万円に達するというのもまんざら夢ではなさそうです。
我々庶民にとっては、まだまだ給料が上がるとかいった身近な恩恵を受けとれていないといった感もありますが、今年の夏のボーナス頃までには本当に景気が良くなったと多くの人が思うようになっているのではないでしょうか。
大いに期待したいところではありますが、しかし今、現在の天皇が崩御されて、また新しい年号に変わる、というところにはあまり期待したくありません。多くの国民が好意を持ち、親しまれている今上天皇ご夫妻にはぜひ長生きしていただきたいところです。
さて、ところで今日1月8日は、「一か八か」とも読めるということで、「バクチ(博打)の日」ともされているようです。
この一か八かの語源・由来にはいくつかの説が有るようです。が、有力なのは、サイコロを使った丁半賭博の「丁(偶数)か半(奇数)か」で、最初は「丁か半か」と言っていたのが、次第に丁の漢字の上部と半の漢字の上部をとって「一か八か」と言うようになったという説です。
バクチのことを、一般には「賭博」といいますが、これは「賭事」と「博技」の合成語です。
博技の「博(ばく)」とはその昔、こう呼ばれたボードゲームがあり、これに金をなげうつことで勝敗を決めていましたが、やがて、「博を打つ」から「博打」と言う語ができ、これを職業にする人達が出てきました。
博打を運営する者を胴元と呼び、賭けた者に配分しない胴元の取り分を「寺銭」と呼び、サイコロを振る職業人を「博打うち」と呼ぶようになり、その技術を博技と呼ぶようになっていきました。
チンチロリンともいわれるこうした古びた丁半博打は、最近はさすがに行われなくなりました。しかし、賭博そのものは、パチンコや宝くじなどの公営ギャンブルに代表されるように公然と行われるものもあり、必ずしもこの世から否定されているものではありません。
しかし、相撲、サッカーといったスポーツの勝敗をネタに金をかけ合う非合法の賭博はあとを絶たず、春夏に行われる高校野球では、一般の会社や公務員の職場を舞台とした賭博摘発のニュースなども時に流れます。
賭け麻雀、賭けゴルフなどは金額も少ないためかあまり摘発されることはないようですが、スポーツの世界ではさらに意図的に賭博で勝たせるために「八百長試合」が行われることもあり、これに有名人なども絡んで、トップニュースになることもしばしばあります。
このほか、公営競技の結果と配当を利用して行われる、いわゆる「ノミ行為」などもあり、当然これらは法令によって禁止されている違法行為です。
最近では、日本国外にサーバを設置しつつ、日本語によるサービスを提供し日本国内からのアクセスを受け付ける「オンラインカジノ」も数多く登場しています。ただ、日本の刑法における国外犯規定との関係がグレーゾーンであるため、日本国内からオンラインカジノにアクセスした者が必ずしも摘発を受けるとはいえないようです。
こうしてみると、公営ギャンブルに違法ギャンブルを加えると、これをやっている人はかなりの人数に上ると考えられ、日本はもしかしたらギャンブル天国のような状況にあるのではないか、と思えます。
ギャンブルなしでは生きていけなくなった人のことを「ギャンブル依存症者」と呼び、これは、進行性で完治することはないともいわれており、れっきとした精神病だそうです。
ギャンブルをしたいという衝動を制御することができず、自己の生活基盤、価値観、仕事や学業、家族や友人などの人間関係を犠牲にしてもギャンブルを続けてしまいます。
当然金銭面でも苦しくなり、社会生活上の問題が生じているにもかかわらずやめられず、そのあげくにはヤミ金融等に手をだし、暴力団になどに付け込まれて一生をフイにしてしまう人も多くないようです。
日本では2007年に、厚生労働省がギャンブル依存症に関する調査を開始しており、2009年に発表されたその研究調査結果によると、日本の成人男性の9.6%、同じく女性の1.6%、全体平均で5.6%がギャンブル依存症であるという驚くべき結果が出ています。
これはアメリカの0.6%、マカオの1.78%などと比較して極めて高い数値であると言え、2009年の国勢調査推計による成人人口から推定すると、男性はでは483万人、女性は76万人、合わせて559万人がギャンブル依存症となるという計算になります。
このギャンブル依存症は、かつては長らく意思薄弱・性格未熟など本人の資質の問題とされてきましたが、1970年代以降、精神疾患として認識する動きが広がっているそうです。
しかし、病院に行って依存症であると認定されたとしても、その治療には数年を要し、長期間ギャンブルを絶つことに成功した後でも再びギャンブルに手を出すとたちまち症状が再発するという特徴もあります。このため、ギャンブル依存症は治らない「不治の病」ともいわれます。
治癒したといえるためには、まずはギャンブルを完全に絶つ必要がありますが、まずこれからして大変です。ギャンブルから引き離すと、発汗、手の震え、不眠、幻視などの離脱症状を起こす人や、ストレスで食べ物の摂取量が増加する人も多いといわれ、アルコールや覚醒剤に手を出す人もいます。
こうしたギャンブル依存者を我々が見ると、ギャンブルが楽しくてやめられないと思いがちですが、実際には「やめなければ」という思いや借金に対するプレッシャーなど苦しさを感じつつギャンブルをしている場合がほとんどだそうです。
不快な感情やストレスから逃れようとしてギャンブルをした結果苦しさを味わい、さらにストレスを感じてギャンブルに走る「負のスパイラル」が存在するとも指摘されており、これはやはりどう考えても「病気」です。
自分がギャンブル依存症であるかどうかをチェックするためには、例えば、次のような設問に答えてみてください。
1.ギャンブルのことを考えて仕事が手につかなくなることがある。
2.自由なお金があると、まず第一にギャンブルのことが頭に浮かぶ。
3.ギャンブルに行けないことでイライラしたり、怒りっぽくなることがある。
4.一文無しになるまでギャンブルをし続けることがある。
5.ギャンブルを減らそう、やめようと努力してみたが、結局ダメだった。
6.家族に嘘を言って、ギャンブルをやることがしばしばある。
7.ギャンブル場に、知り合いや友人はいない方がいい。
8.20万円以上の借金を5回以上したことがある、あるいは総額50万円以上の借金をしたことがあるのにギャンブルを続けている。
9.支払予定の金を流用したり、財産を勝手に換金してギャンブルに当て込んだことがある。
10.家族に泣かれたり、固く約束させられたりしたことが2度以上ある。
以上の設問のうち、5項目以上に該当する場合、ギャンブル依存症と診断されるそうですが、どうでしょう。あなたはギャンブル依存症ではありませんでしたか? 5つはないとしても、3~4は該当があり、ドキッとした人も多いのではないでしょうか。
これは、アメリカの精神医学会が定めたもので、「精神障害の診断と統計の手引き」というガイドブックに掲載され、世界各国で用いられたものが日本版として修正されたものです。ほかにもいろんなチェックのためのテストがあるようですので、ご心配なら他のテストも試してみてください。
このギャンブル依存症の治療法ですが、まず、治療をするほど悪化する前にまずはその予防法を覚えておくことです。
ある精神科医の先生によれば、例えば、ギャンブルに使う金を小遣いをベースとした範囲にとどめ、レジャーの範囲を逸脱しないようにする、ギャンブルで大きく負けたとしても、借金をして負けを取り戻そうとしないことなどが肝要だといいます。
また、特定のギャンブルへの固執といったレパートリーの狭小化が依存症を招くといわれているため、ギャンブル以外のレジャーを増やすなどのストレス発散の方法のレパートリーを増やすことも必要です。
さらには、現在の自分の仕事や立場、人間関係に関する不満を考え、その上で目標とする将来像を描き、実現に向けて努力することが大事で、そもそも、何故自分はギャンブルをやっているのか、その目的を自問してみることが重要だといいます。
しかし、不幸にしてギャンブル依存症になってしまった場合。これは結構破滅的です。
ギャンブル依存症には、長期間ギャンブルを絶った後でもギャンブルをするとたちまち症状が再発するという特徴があり、このため、ギャンブル依存症の治療においては「適度にギャンブルを楽しめるようになる」といった治癒・回復は起こりえないといいます。
言葉はあまり良くありませんが、つまりバカは死ななきゃ治らない、ということです。
とはいえ、それでも社会復帰するためには、何とかこの症状から脱出しなければなりませんし、ギャンブルを完全に絶ち、その上で人生を再構築し充実した生活を送りたいものです。
不治の病といいますが、まったく治療法がないわけではなく、そのための治療には数年もの長時間を要しますが、現在のところ、その治療法として有力といわれているのが、「心理療法」です。
いわゆる専門家によるカウンセリングであり、ただし、心理療法を行う場合、1対1のカウンセリングはあまり効果がなく、集団精神療法を行うことが望ましいそうで、ギャンブル依存症を治療するには集団精神療法を週に1、2回、最低でも2年間継続する必要があるということです。
こうした集団精神療法は、日本でも病院やギャンブル依存者の自助グループ、回復施設で行われているそうですが、病院については、ギャンブル依存症の治療に取り組んでいる医師は決して多くないといいます。
ギャンブル依存症になる原因としては、心理的要因、環境的要因のほか、遺伝的要因なども取沙汰されているようです。いずれも定説はないようですが、心理的要因で言うと、ギャンブルは勝ちたいという欲求に基づいて行われるということがよく言われます。
当初は1回の勝ちによって欲求が充足されますが、ギャンブルを繰り返すうちに1回の成功体験では欲求が充足されず、たとえ勝ったとしても更なる勝ちを求めて儲けを次のギャンブルに投入することになります。
負けた場合には不快感が生まれ、それを埋めるために次のギャンブルにのめり込むことになります。これを「充足パラドックス」といいます。ギャンブル依存者は充足パラドックスに陥り、勝ち負けに関係なくギャンブルを繰り返すようになるわけです。
このほか、心理的にギャンブルをやめようとしない原因としては、負けが続く中でたまに勝ちを経験するとその経験に執着し、負けが続いていても「負けが続いているのでそろそろ勝つだろう」あるいは「次は絶対に勝てる」という心理状態に陥り、過去の成功パターンを繰り返そうとすることなどがあげられます。
ほかにも日常の生活で何等かのフラストレーションを抱えていて、そのはけ口としてギャンブルを選ぶ場合や、家庭環境のほか交友関係、近隣住民が持つ価値観、信仰する宗教などの環境が変化し、しかもそれが悪化の場合、これから逃れようとするあまりにストレス発散の手段としてギャンブルを選ぶということが言われています。
遺伝的には、ギャンブル依存症は精神疾患とみなされているため、その発症に遺伝的要素が関与するとみる向きもあるようです。ギャンブル依存者の血縁関係をみると、ギャンブル好きや大酒飲みが存在することが多く、ギャンブル依存者の親の20%から30%、兄弟姉妹の14%がギャンブル依存症もしくはその予備軍であるという調査結果もあるそうです。
ただし親子ともにギャンブル依存症であるとしても、たとえば幼少期にしばしば親に連れられて競馬場やパチンコ店といったギャンブル場に足を踏み入れたためギャンブル場の敷居が低くなったというような、遺伝的以外の家庭環境などの要因が関与している可能性も考えられるといいます。
また、ギャンブル依存症の場合発症に遺伝的要因が関係しているとしてもひとつの遺伝子によって発症が決定されるということはなく、複数の遺伝子が作用していると考えられているそうで、必ずしも遺伝によりギャンブル依存症になるとは考えにくにようです。
が、まあ遺伝でないにせよ、心理的要因や環境的要因によってギャンブル依存症になってしまう前に、まずは前述のような予防法でもって、病気を未然に防ぐことが大切です。
ギャンブル依存症は、依存者自身のみならず周囲にいる人間への影響も大きく、周囲の人間が傷つく度合いにおいて、ギャンブル依存症を超える病気はないともいわれます。とりわけ家族については、患者本人とは別にケアを行うことが必要とされることも多いようです。
加えて、その本人が行っているギャンブルが違法性が高いものであれば、より悲劇性は増します。
日本の法律では、「刑法」に「賭博及び富くじに関する罪」というものが明記されていて、いわゆる「賭博」と呼ばれるギャンブルを行った者は、「五十万円以下の罰金又は科料に処する」とされており、また常習的にて賭博をしたことが確認された場合には、三年以下の懲役に処するという、結構厳しい罰が与えられます。
ギャンブル依存者は様々な手段を使ってギャンブルの資金を工面しようとしますが、資金を得るために犯罪に走るケースも少なくなく、アメリカ合衆国での調査によると、退役軍人病院においてギャンブル依存症の治療を受けた人の46%に逮捕歴があったそうです。また、同国の一般受刑者の3割がギャンブル依存症という調査結果もあります。
借金の額が大きくなると保険金殺人など暴力を伴った重大犯罪に走るケースもあり、花粉症になればくしゃみが出るのと同様、依存症が進行する中でギャンブル依存者は道徳性を失い、嘘をついたり犯罪に走る者が現れるようになるといいます。
ギャンブル依存者が走りやすい犯罪の一つに詐欺があり、先のアメリアの例では、ギャンブル依存者の自助グループ「ギャンブラーズ・アノニマス」の会員の実に47%が事故などのでっち上げや故意に事故を起こすなどの保険金詐欺に走っていたという統計があるようです。
そのように考えてくると、最近日本で急増しているオレオレ詐欺を筆頭とする数々の詐欺事件もまた、こうしたギャンブル依存症の人達が起こしている犯罪ではないかと疑ってしまいます。
上述のように他国と比べても高い比率のギャンブル依存症患者を抱える我が国の病巣の原因は、実はギャンブルなのかもしれません。
日々流れる宝くじやパチンコのコマーシャル、競馬、競艇、ケイリンといった「スポーツ」を標榜する公営ギャンブルなどはもう少し自粛してしかるべきではないかと思う次第です。
とくに静岡県では、○○○○○と称するパチンコ店のコマーシャルが頻繁に流れてうんざりしていますが、全国チェーンのかの有名パチンコ店のコマーシャル、あの下卑た内容ももう少し見直していただきたいと切に願う限りです。
私としては、まったくギャンブルというものをやりません。パチンコはもちろん、宝くじだって買ったことがありません。なので、ギャンブル依存症ではないと胸を張って言えるのですが、遊びのない、面白味のないヤツと言われても、犯罪に走るよりはかなりの程度でマシと考えています。
さて、みなさんはいかがでしょうか。上の依存症のテストをチェックして、5つ以上の該当があったあなた、ギャンブル依存症予備軍として、今からでもその予防を始めてください。