お天気の悪い日が続きますが、そんな中でも日に日に目に見えて新緑が増えていくようで、目を楽しませてくれています。
1月に姪の結婚式のために広島へ行って以来、旅行らしい旅行もしていないので、新しい緑を狩りにプチ旅行でもしたいところですが、気がつくと連休に差しかかろうとしており、人ごみの中をでかけるのも嫌だな、と思ったりもしています。
結婚した岡山在住の姪は、いわゆる「できちゃった婚」で、今月半ばが出産予定日だったのですが、長丁場になっているらしく、こちらもどうやら勝負は連休明けになるようです。
この岡山はそうでもないようですが、最近では日本各地とも地方から大都市への人の流出が多くなっており、このため、各自治体とも人口の減少を食い止めようと、あの手この手で若者を繋ぎ止めよといろいろな策を繰り出して、やっきになっているようです。
東京や大阪の周辺地域では、若者が地元で結婚せず、都会へ出ていってしまうことが問題視されており、例えば奈良県などでは、県内で結婚式を挙げて婚姻届を出した夫婦の「地元婚率」を調べたところ3割にすぎず、京都府の9割、大阪府の6割に比べ極端に低かったといいます。
この背景には、奈良県の県外就業率が約30%と全国一高く、結婚式においても、会社の関係者らが出席しやすい大阪や京都などの県外で挙式し、そのまま県外へ流出する傾向があるためとみられています。
このため、奈良では県が中心になって「地元婚」なるものに取り組んでいるそうで、県庁所在地である奈良市などでも、若者が流出していることに危機感を抱き、ブライダル8業者が「奈良ウエディングの会」を結成。景勝地・若草山での結婚式サービスを始めるなど、国内有数の観光資源を生かして魅力アップを図ろうと、懸命になっているといいます。
この「若草山ウエディング」においては奈良市街地を見下ろす若草山での人前結婚式を行うとともに、頂上に続く登山道の入り口周辺を会場にし、奈良のシンボル・鹿との記念写真も撮れるなどの工夫凝らしているといいます。
奈良ウエディングの会ではこのほかにも、新郎新婦が出席者に配るギフト用として、地元特産の「大和茶」のパック「あい茶」を開発しており、「観光振興にもつながる」と期待する奈良県もこれに協力しているとか。
結婚情報誌「ゼクシィ」は、最近のトレンドとしては、慣れ親しんだ環境において「2人らしくもてなしたい」「親族や友人に感謝を伝えたい」という新郎新婦が多いと分析しており、こうした地元で挙式する魅力を高めようという取り組みは、その流れに合っているのでは、と注目しているそうです。
このように、日本の場合、自治体自身が音頭を取って男女の出会いの場を設けるといったことがさかんに行われるようにはなってきているようですが、あいかわらず未婚率は年々上昇しており、30代前半で未婚の男性の割合は1960年の9.9%から2005年には47.1%まで上昇しています。
また生涯未婚率も上昇しており、2010年時点で男性19.4%、女性9.8%となりました。若者が結婚しない理由としては、一般的には女性の高学歴化や社会進出が原因といわれており、女性が自身で相当程度の収入を得られる社会になったことで、「結婚しないと生きていけない」というような状況ではなくなったという背景があります。
また、不況などの経済事由に伴い、結婚して子供ができたら育児が大変そう、といったことや「大人だから結婚しなくてはいけない」という社会通念の希薄化などもあげられており、結婚・出産といった一時的なリタイヤへの不安、女性の社会的身分が男性と肩を並べるようになったことなどもその理由として考えられます。
ただ、日本人全体としての正式婚の数は、1978年以降、平成16年に至るまで年間70万件台を維持しており、既婚率は5.5%と世界主要国中34位と比較的高いほうです。
お隣の中国の6.8%や韓国の6.2%、アメリカの6.8%に比べれば低いものの、主要な先進国の中では高い方で、他は例えばドイツは4.7%、フランス3.9%、イタリア3.6%などであり、イギリスに至ってはわずか2.2%にすぎません。
これらの国は、社会保障が日本よりしっかりしていて、結婚しなくても子供が育てられる環境が整っていることがその理由のようです。しかしイギリスの既婚率がとくに低いのは、これに加えて離婚のための手続きが簡便だからということがいわれていて、このため離婚率も高く、既婚率が少ないのはそのためのようです。
とはいえ、日本もまたこれら先進国の御仲間入りをしており、社会保障制度などの面においてもこれらの国を見習おうとしている以上、既婚率はだんだんとこれらの国に近づいていくのかもしれません。
一方、日本ではまた晩婚化も進んでいるといわれています。
その原因のひとつもまた、高学歴化にあるといわています。日本では現在、民法上、結婚できる年齢は、男子18歳・女子16歳と定められていますが、日本国内では高校へ進学する人の割合が1学年あたり90%台に達してから既に長く、結婚して所帯を作ろうと考える年齢は、男女ともに18歳を下回ることはほとんどありません。
また、高学歴化に伴う就労年齢の高年齢化・職場での競争の激化が、晩婚化の傾向に拍車をかけているともいわれ、昨今では、男女とも30代になっても独身を続けようと考えることに対する抵抗感は希薄になっているようです。とくにその傾向は若い人の多い大都市圏において強いようです。
最近の若者は、個人主義の観点からも独身でいつづけることに対する社会的な抵抗がなく、俗にいう「世間体」ということも最近は周囲から言われなくなり、このため、以前は長く独身時代に留まろうとする者を「独身貴族」と揶揄されることもありましたが、これもあまり言われなくなりました。
就労して獲得した時間的・金銭的な余裕をもって、これを自分個人のために投資し充足感を得ることが重要視される傾向も強く、このため、自分の金は自分だけで使える独身時代にできるだけ長く留まろうとする若者が増えてきた、ということもあるようです。
さらに、男女とも、お互いを結婚相手としてみなせない、という意識的な変化もあるようです。現在の日本では女性が経済力を付ける一方、国からの子育てのサポートが十分ではないために、女性の多くには子どもを産むと仕事を辞めざるを得ず、男性の収入を当てにする強い上方婚志向があります。
上方とは、つまり収入・年齢・階層の高が高い男性を指し、すなわちこの不況下では子育てのためには、裕福な人との結婚を希望するほうが有利、と誰しもが考えがち、ということです。
実際に、男性の所得が高くなるほど結婚した男性の割合が高くなり、20、30代の正規雇用で働く男性が結婚した割合は非正規社員の男性の約2倍だったとの調査結果もあるようです。
特に30歳代は男性の正規就業者の未婚割合が30.7%であるのに対して、非正規就業者は75.6%となっているなど、正規に就職していない男性の結婚への道はより険しいモノになっています。
一方、同様の調査をしたところ、女性の場合には、男性ほど正規と非正規で未婚割合について顕著な差は認められなかったそうで、このことからも女性は男性に経済的に依存する傾向が強いことがうかがえます。
さらに、男性からすれば「給料は頭打ちなのに、女性は金がかかる。子ができればなおさら」という意識が強く、長引く不況による経済的な理由が結婚に踏み込む意欲をそいでいるようです。
女性にしてみれば、「今の日本の社会で女性が自立して生きるのは不安。子どもを産むためにも早く結婚したいが、経済的に依存できるいい男性がいない」というわけで、こうした、男女の意識のミスマッチも、未婚率が高い原因であると考えられています。
ただ、就職や収入面においては、男女間の格差は是正されつつあるにもかかわらず、未だに女性は結婚後の生活を男性に頼ろうとしている、という女性に対する厳しい指摘もあります。
女性が男性に収入などにかなりの高条件を求め高望みをし、自分が高望みをしていることには気がつかずに「条件を満たす良い男性がいない」などと言って結婚できない状況を男性のせいにするのはお門違いだ、というわけです。
が、それをいえば、男性のほうもたとえ収入が低くても、妻とするその女性と将来できるかもしれない子供を守っていこうという、日本男児としての男らしさや気迫に欠けている、と批判されてもいいわけであり、どっちもどっちという気もします。
また、男性は自身の年齢に比して、女性に若さを求める傾向が強く、最近の若い世代では、男性の人口の方が多く、若い女性の人口自体が減っているにもかかわらず結婚相手に「若さ」を求め続けていけば、結婚相手が少なくなるのは当たり前です。
将来子供を作りたいと考えるため、結婚相手も若いほうがいい、と考えるのは普通かもしれませんが、最近は高齢化出産も当たり前になっている時代であり、そろそろお相手は若いほうがいい、という古い考えは捨てて、年齢など気にせず相手の中身で選ぶ、というふうに考え方を是正していかなくてはなりません。
社会人となった男女が、現在のような厳しい経済環境の中で不安定な身分や収入にあえいでいるなかでは、前にも増して相手に「男らしさ」や「女らしさ」を求めているのはわかりますが、今の時代では、それらは「安心」「安定」という言葉にすり替わっている感があります。
経済力よりも、包容力やさしさ、癒しが、結婚相手を選ぶ際のキーワードになっていけば、未婚や晩婚も下火になっていくような気がします。
それにしてもこの晩婚化ですが、これは日本だけでなく、ほかの先進国や途上国でも増えてきているそうで、世界的な現象となっているようです。
国連が世界192カ国を対象に、1970年代と1990年代で結婚等がどのように変化したかを調査した結果によれば、70年代と90年代を比べると、世界の平均初婚年齢は2年近く遅くなっているといいます。
晩婚化は7割以上の国でみられ、平均初婚年齢は男性が25.4歳から27.2歳に、女性は21.5歳から23.2歳に上昇したといい、この上昇幅はとくに先進国の方が大きいようですが、途上国の中でも特にアルジェリア、スーダン、マレーシアのように3歳以上上昇した国があったそうです。
この要因としては、ここでも高学歴化が関係しているようです。
第二次世界大戦以前の社会においては、10代で結婚して所帯を形成することはごく自然な行為であり、全体にも平均初婚年齢は20歳前後に留まる時代が長く続きました。
これは世界的に進学率が低かったこと、及び低年齢から社会に出て手に職を付けることが当たり前でありかつ効率的であったことが理由の一つとして挙げられ、特に女子はその昔は進学せずに家事に就くことが当然と見なされる風潮がありました。
このため、進学や就職をせず親の縁談で伴侶を見つけて嫁ぐことも多く、女性の平均初婚年齢は10代後半というのが世界的なトレンドでした。
ところが、第二次世界大戦後、特に先進国においては義務教育以上の就学課程が義務付けられ、大学などへの進学率が高くなりました。この結果、平均初婚年齢は次第に20代へとシフトし始め、この傾向は高学歴を必要とする専門知識が求められる職種が増加することにつながり、学歴重視の雇用者意識が生まれました。
また、女性の社会参加、看護・福祉のような女性が中心的な労働力を占める職種も増え、女性の社会的地位の向上、女性の経済的な自立と就業意欲の高まりなどを背景として、年々結婚年齢の高齢化は加速しました。
上述のとおり、この傾向は日本においても同じですが、戦後は特に他国に比べて高度成長が著しい時代があり、これで一気に結婚年齢が高まり、さらには最近の不況によって、主として経済的理由から晩婚化が進みました。
かくして、結婚しなくても別にいいじゃないか、焦らなくてもいい、という風潮が蔓延するようになったわけですが、確かに私の周辺をみても、結婚にどうしてもこだわっている、といった人が少なくなったように思います。
もっとも、ウチの嫁のタエさんは、結婚願望が強かったようで、聞くところによると数十回のお見合いをしたそうです。が、結局彼女曰く、「フィーリングが合う」人がおらず、婚期を逃がしてきたということで、そのあげくにこのムサイ髭を生やした貧乏人と結婚したというのは、いったいどういう因果なのだろう、と哀れに思ってしまいます。
別に結婚しなくても二人だけでいることは可能だったろうとも思うのですが、そこで婚姻関係を結んだというのは、お互いその絆をより強めたいと考えたからでしょう。
しかし、よくよく考えてみれば、絆を強めるためだけに、結婚をする必要はなく、一般論でいえば、今の日本のように豊かな国においては、男女の共同生活は婚姻制度を利用せずとも可能です。
法の保護に寄らない自由結合関係は、独立自由な個人の結合としては、婚姻よりも望ましく、より人間的だ、という考え方もあるようです。が、このような相互の自由意志を前提として結ばれた関係においては、その関係を維持するためには、お互いに不断の努力がし続けることが必須です。
つまり、共同生活を行う双方の意思の合致が常に必要となり、それぞれ自由意志を尊重するためのたゆまぬ努力が必要になるわけで、お互いの人間性を高めることにもつながり、そのほうが積極的に生きていることになる、とする考え方です。
結婚という法による拘束力に頼った結合関係よりも、もともとは個である人間としては、基本的には自由であるほうがより高尚じゃないか、というわけです。
こうした考え方には、確かに賛同できる部分もあるのですが、しかしやはり人間というのは弱いものです。若いうちにはこうした考えで婚姻関係を結ばなかったものの、やっぱり一人は淋しい、お互いを分かち合うためには必要ということで、晩年になって結婚する熟年婚もまた最近増えていて、これも晩婚化が増えているという要因のひとつです。
それにしても、そもそも、晩婚化が問題とされるのは、少子化問題があるからです。少子化になると何が問題かというと、まず生産年齢人口(15〜64歳)に対して、65歳以上の老齢人口の比率があがるため、年金などの社会保障体制の維持を困難にします。
また短期的には子供が大幅に減ることにより、ゲーム、漫画、音楽CDなど若者向けの商品、サービスが売れなくなります。さらに中長期的には人口減少により国内市場が縮小し、産業全般、特に内需依存の産業に悪影響を及ぼします。
このため、日本では少子化対策の大臣まで用意して国を挙げて少子化対策にあたっています。その対策としても、まずは子供を増やすためには、まず結婚率を上げることが前提だということで、たとえ晩婚でもいいから結婚させようと、共働き夫婦支援だの、選択的夫婦別姓制度導入など、あの手この手で結婚促進対策を打とうとしています。
しかし、晩婚では結婚してからも伴侶との共同生活を重視して子供を作らない夫婦も多く、こうした夫婦は、1980年代頃から社会的な潮流として注目を集め、DINKS (Double Income No Kids) と呼ばれていました。
こうした晩婚の夫婦が子供を作りたがらないその理由としては、とくに女性については、三十代中盤以降の出産にあたって、一般的に母体および子の双方に顕著なリスクが生じるといわれているためです。
子供を作ると金がかかるから、という人もいるでしょうが、高い年齢の夫婦は、逆に金銭的に余裕がある場合が多く、子を産み育てるための結婚という見地からは晩婚はメリットがあります。
しかし、やはり高齢になってからは不妊・あるいは各種の病気リスクがあり、設けた子供にもリスクが生じます。
その典型的な例としてはダウン症があります。発症率は、20歳で1667分の1、30歳で952分の1、35歳で378分の1、40歳で106分の1、45歳で30分の1であり、母体の加齢による発症率上昇が顕著です。
また、自閉症の発症確率についても高くなり、40歳以上の女性が自閉症の子どもを出産する確率は、30歳未満の女性の約2倍とするアメリカの研究結果もあり、これらリスクの主要原因は卵子の老化、減少だそうです。
思春期以降新規に生産され続ける精子と異なり、卵子は生まれた時から体内にあり、新たにつくられることはないため、母体の加齢とともに卵子も年をとり、数も減少します。現に、不妊原因の9割は卵子の老化が原因とされています。また、最近は男性側の加齢についても、女性の不妊のリスクに影響を与えているのではないか、といわれています。
このため、最近は高齢出産のために体外受精が行われるようになりましたが、その成功率は概ね35歳以上で16%程度にすぎず、また上であげたような加齢によるリスクを十分に軽減するものではありません。
従って、やはり晩婚では子供は無理、ということで諦めている人が多いのも確かなのですが、子供がどうしても欲しいならば、他人の子供を貰って養子にして育てるという手もないわけではありません。
この養子制度の促進についても、法があえて結婚を促進させる制度をつくり保護を与えようとしている趣旨に適うのか、制度の存在意義そのものが問われていますが、養子であれ実子であれ、これを目的として晩婚ででも結婚する人が増え、子供を増やそうとする傾向が強くなることは、少子化対策に間違いなくつながっていく、という見方もあります。
ただ、自分の子か養子であるかは別として、育児に関して子どもの年齢に比べて親である夫婦の年齢が高く、早期に退職年齢に近づいてしまう、というのは社会構造上においてもデメリットとなる部分ではあります。
自分たちがかなり歳をとったとき、まだ息子や娘は成人にも満たない、というのは年を取ってからの結婚する人達にとって、大きな不安材料であり、また、子供にとっても自分が満足に成長していないのに、老齢な両親を養わなければならないというのは大きな負担です。
そうしたリスクをしょってまで出産や養子制度によって子供を手に入れたいか、といわれると躊躇してしまい、どうせ子孫を残せないなら齢を重ねてからわざわざ結婚するのはやめておこうという人も多いでしょう。
晩婚における問題としては、さらにもうひとつ、もし熟年離婚したらどうしよう、というのがあります。年を取ってからの離婚には、未成熟の子供の成長が心配というのもありますが、齢をとってからでは自分たち自身が受けるダメージも大きいものです。
熟年離婚は、最近とくに数多くメディアで取り上げられるようになったように感じられる現象ですが、実は1969年(昭和44年)ころにはもう既に話題になっていました。
夫の退職を機に、それまで経済的な理由で離婚を控えていた妻が「いただくものはいただいてさっぱりし、老後を一人で送る」形で高年齢層の離婚が「じりじりと増えつつある」と、この当時の新聞記事などで報じられており、この時代から既にもう中高年夫婦の離婚増加が問題になっていたことがわかります。
ただ、最近ではこの頃よりもさらに熟年離婚は増えてきているそうで、その理由のひとつは、2007年(平成19年)4月の年金制度の変更で、夫の厚生年金を離婚時に分割できるようになったことです。これにより、妻はそれまでは離婚したららえなかったお金がもらえるようになったことから、最近とくに熟年離婚の相談件数は急増しているといいます。
こうした熟年離婚の可能性もあることを理由に、結婚をためらう人も増えているといい、これもまた、日本の未婚率を高めている要因だといわれており、熟年離婚は、子供の権利を保護するという観点からもその対策が望まれています。
このため、そうした対策として、結婚前にあらかじめ夫婦間で財産の帰属等を確認し、契約を交わして登記しておく「夫婦財産契約」という制度を利用してはどうか、と勧める弁護士さんもいるそうです。
永年連れ添ったカップルの熟年離婚の原因としては、離婚に伴う夫婦間の財産分与トラブルや、互いに連れ子がある再婚夫婦の遺産分配の仕方などを巡ってのことが多く、こうしたトラブルになりそうなことについて、あらかじめ結婚前に決めておき、いざという時に備えようというわけです。
トラブルにつながりそうな事項については、早めに芽をつんでおけば、離婚しようとしても、その縛りがあるため離婚しようという気になりにくい、あるいは離婚問題が浮上してきたときも歯止めになるのではないか、というわけで、「夫婦財産契約」は合法的にも認められているそうです。
この制度はあまり知られていないようですが、実は明治時代からある制度だそうで、確かにうまく使えば夫婦が互いを尊重しあい、幸せに生活する助けになるかもしれません。
もっとも、離婚前提にこうした契約をした上で結婚するというのもなんだかな~というかんじがしないでもありません。また、離婚する頃には結婚前にそうした契約をしたことさえ忘れて、それがまたもとになって喧嘩になったりするケースもあるかもしれません。
実際にも、夫婦財産契約を結んでいる人はほとんどいないといい、その理由としてはこの契約が結婚前にしか締結できないことや、結婚後は原則的に内容を変更できないこと、また締結するためには登記が必要など、めんどくさい手続きが多いことなどがあげられます。
ま、結婚前に契約するなんて制度が増えるのは、金目当てに結婚をする人が多いという最近の金満中国などと同じ傾向化を辿るものであり、どちらにせよ、日本にはそぐわない制度でしょう。
中国では、1990年代後半からの経済成長とそれに伴う経済格差の拡大により、結婚に際し愛情よりも経済力を優先する風潮が強まり、若い女性が生活向上のための手段として玉の輿を狙う姿がみられるようになったそうです。
こうした世論を反映するように、成金が若い女性を狙ってモーションをかけることが多くなっているそうで、2006年ころから女子大に花嫁募集をかける求婚活動が一般化しているといいます。
私も金さえあれば、若い娘をそれで釣って、ハーレム状態で過ごしたいな、などとチラと思ったりもしないでもありませんが、残念ながら今はそんな経済力はなく、将来的にもおそらく、たぶん、いや未来永劫に無理でしょう。
もっとも、私以外ではお金持ちも多く、そうした男性を探して金のために結婚したいという女性もけっしていないわけではないでしょうが、そういう不埒な女性を増やさないためにも、あまり日本男性は金持ちになりすぎないのがいいのかもしれません。
古くからの伝統である、質素で勤勉が日本人の取り柄、美徳であり、結婚においてもまた地道な夫婦の努力が幸せをもたらすと考えたいところです。
さて、みなさんのところはどうでしょう。結婚、してますか?