下田発 あじさい三昧 ~下田市

今日の修善寺は朝から雨模様です。気温も低く、肌寒い・・・梅雨寒です。梅雨に入ったばかりだというのに・・・

昨日アナウンスしたとおり、下田のあじさい祭りに行ってきました。下田の町中の南西端にある「下田公園」という場所です。ここへは伊豆へ引っ越す前、タエさんと一緒に行ったことがあります。冬だったのでもちろんあじさいは咲いていませんでしたが、ざっとみたところ、その数ははんぱない数だったので、きっと見ごろの季節に来たらすごいことになっているだろう、ぜひその頃もう一度来よう!と言いあっていたのです。

ガイドブック等で調べると、その数は、15万株300万輪とか。と、言われてもピンとこないので、日本各地のあじさいの名所で、下田公園以外で一番「株」の数が多いところをピックアップしてみました。すると・・・

北海道 立象山公園 久遠群せたな町 3万株
東北 東山公園あじさいの杜 山形県新庄市4万5千株
関東 花野辺の里 千葉県勝浦市 5万株 麻綿原高原 千葉県大多喜町 5万株
中部・東海 板取あじさい村 岐阜県関市 10万株
近畿 神戸市立森林公園 兵庫県 神戸市 5万株
北陸 太閤山ランド 富山県小杉町 2万株
中国 美咲花山公園 岡山県美咲市 2万株
四国 ホテル奥道後 愛媛県松山市 8万株
九州 高塔山公園 福岡県北九州市 4万2千株
沖縄 よなへあじさい公園 沖縄県本部町4万株

な、なんと下田公園が全国の中でも断トツ一位ではありませんか!2番目も、岐阜県のあじさい村だし、中部・東海の人ってあじさいが好きなんでしょうか。それにしても、日本全国、北から南までずいぶんあちこちに、大きなあじさい園があることにちょっとびっくり。でも意外と地元の人も知らない公園も多いんではないでしょうか。東京に長く住んでいましたが、千葉のほうに5万株もあるあじさいがある公園があるなんて全然知りませんでした。私の場合、関東であじさい、といえばまっさきに思い出すのは、鎌倉。でも、あじさい寺として有名な鎌倉の明月院ですら、2500株しかあじさいはないそうです。

で、やっぱりあじさいを見るためのシチュエーションというか、雰囲気とかが大事なんであって、数が多ければいいってもんではないんだろうなーと思う次第。鎌倉で見るあじさいは、あの古びた街並みで見るからこそ美しいのであって、大都会の真ん中にあじさいの群落だけがどーんとあっても、だれも感心しないと思う。

それに、そんな大きな公園に行かなくったって、あじさいというものは、そこここの小さな公園にたくさん植えてあります。どこの家でもたいていは1株や2株はあるでしょう。つまり、あじさいは、桜と同様、「国民の花」。どこでも見られるあじさいをわざわざ遠出してみる必要はない、と誰しもが思っているのでは。どうせ見に行くなら、あじさいだけでなく、あじさいを囲む緑とか空気とか、その場の「雰囲気」というものを味わいたいもの。それに桜と違って晴れた日に見に行くというイメージのものでもないし、かといって雨の日にわざわざ行くのはな~ やっぱ曇りの日かしらん・・・

・・・と、あーたらこーたら前置きばかり長いのは、少々昨日の疲れが残っているからかも(汗・・・)。とはいえ、昨日の下田公園を思い出しつつ、本当に「大きいことはいいことだ」なのか、考えてみました。そしたら、うーん、そんなに悪くないんじゃないかなーというのが結論。正直あまり期待はしていなかったのですが、15万株という数のあじさいは、さすがに圧倒的でした。

数が多いのもさることながら、起伏のある公園全体に植えられた「あじさいの丘」は風情がありました。ただ単に迫力がある、というだけではなく、海に近いというシチュエーションを生かした公園づくりは、なかなか工夫されていて、下田の人たちの町おこしに対する意欲のようなものが感じられます。

そのひとつは、案外と見過ごしがちなのですが、園内の散策路に敷き詰められている石。土や砂だけの園路は雨の日などには足をとられがちですが、ここの散策路はほとんどが石畳か、さもなくば細かくくだいた石がびっしり埋めてあります。ただ並べただけでは凸凹になるので、表面が平らになるように工夫してあり、車いすはさすがに無理としても、お年寄りでもつまづくことなく歩けます。総延長がどのくらいになるかわかりませんが、この石づくりの園路の長さは相当な距離になるでしょう。莫大な費用と手間がかかっているように思います。

また、「あじさい祭り」の会場入り口では、お手製の竹の杖が無料で貸し出されていて、アップダウンの激しいこの公園では重宝します。下田の人の「思いやり」がそこにも感じられるのです。園路のあちこちから下田の町や海が見えるのですが、特設で海が見える展望台もつくってあります。あじさいに飽きたら、そのたびに遠くへ目を向けると優しい色の海が見える・・・林間ごしに見える下田の町や、港、そしてときおり行きかう船もまた一興あり。海は、どちらかと言えば地味なあじさいの花を引き立てているという側面もあるようです。

訪れた観光客は、平日の月曜日ということもあって、それほど多くもなく、適度な人口密度の中、じっくりあじさいの淡い香りを嗅ぎながら散策できるのもよいかんじ。気温は20度ちょっとと、暑くも寒くもなく、ほのかな潮のかおりがそよ風とともに下の海から上がってきて、ベンチなどに座ればすぐにうつらうつらできそうです。その傍らに咲く、大輪のあじさい・・・私はといえば、気が付くと写真を数百枚も撮っていました。あーあ。後片付けが大変だよなー。

実際、ほかの観光客の方々も手持ちのカメラでバシャバシャと写真を撮っておられましたが、普段カメラなど持たない人でも、俄かカメラマンになりたくなる気持ちは、よーくわかる。それだけ絵になりそうなシーンが多いのです。

とはいえ、撮りはじめると、花の色が寒色系のあじさいの写真って、実は撮るのが非常に難しいということがわかります。周囲の緑色に溶け込んでしまうので、どうしても平板になりがちだし、光量やピントの加減も難しい。みなさんも、きれいに撮れたと思っても、ウチに帰ってみてみてガッカリ・・・という経験はありませんか?

かくいう私も四苦八苦しましたが、そのうちのいくつかをアップしてみました。先日のバガデル公園のバラの華やかさとは違って、渋い落ち着いた雰囲気はやっぱ日本人好みだよなー。地味ながらも繊細。繊細かつ大胆。



さて、下田公園のあじさい園の真下には、その昔、黒船でペリーが上陸した「ペリーポイント」なるものがあります。現在は海に面した小さな公園になっていて、そこにアメリカ海軍から寄贈されたその当時の軍艦の碇などが置かれています。このペリーポイントから北へ平滑(ひらなめ)川という川が流れていて、その上流にある了仙寺というところまでの両岸は遊歩道として整備されています。

このお寺はその昔、アメリカの使節団と日本政府が交渉事を行った場所とか。この了仙寺からペリーポイントまでをペリーロードといいます。地元の商店街と下田市がタイアップしてできた「作品」ですが、遊歩道の両脇には柳の木とところどころにあじさいが植えられ、その後ろには大小のこじゃれたショップが立ち並んでいて、なかなかレトロで落ち着いた情緒をかもしだしています。

公園に到着したのはちょうどお昼前だったので、そのペリーロードの中のどこかの店で食事をしてから公園に行くことにしました。どこかいいところがあるかどうか探しておいてね、とタエさんに事前に調べておいてもらったので、そのお目当てのお店、「ページワン」に入ることにしました。こちらのお店、パスタ中心の食事メニューなのですが、その中でも、「渡り蟹のトマトクリームソースパスタ」の前評判が高かったので、二人してそれを注文。

待つこと、十数分。やってきました~ オレンジ色に光り輝くパスタが。結構多めのパスタに殻つきのワタリガニがたっぷり入っています。一緒に出されたトレイの中をみると、通常のフォークとスプーン以外に、カニを食べるときによく使う、カニスプーンが入っています。片側がスプーンで、もう一方がカギ状になっている、アレです。と、いうことは、カニを自分でほじくりかえしながら食べろということか・・・

ともあれ、お味は、ということで、たっぷりのソースにパスタを絡めてひとくち。うっ、ウマイ! と同時に、アッ、あッツイ! 舌をやけどしそうになりました。出されたパスタはかなりのあつあつ。しょうがないので、まずはカニの殻を割って、中の身を取り出してから食べることに。殻はあらかじめ割りやすいようにクラックを入れてくれているのですが、中にはなかなか割れないものも。そして、格闘すること10分ほど。ようやく身を全部出して、パスタにありつけました・・・

・・・結論として、味は満点。手間は減点。非常においしかったのですが、殻をむくのにやはり時間がかかりすぎ、その間にパスタが少し柔らかくなりすぎたのが残念でした。でも一皿1600円もするこのパスタ。量も味もばっちりで、本当に満足しました。久々においしいパスタを食べたというかんじ。

お店の雰囲気もよく、窓からは、ペリーロード沿いに植えられたあじさいも見えておしゃれです。お店の方の応対もよく、笑顔の店員さんと帰り際に「ありがとうございました」と言ってくださったオーナーシェフらしい年配の方もなかなか、おしゃれなオヤジでした。

その後、下田公園のあじさい祭りに行ったのは前述のとおり。散策路からは海が見える、と書きましたが、この公園は半島状になっていて、その先端(最南部)には、「下田水族館」という水族館が隣接しています(有料)。あじさい見物の散策路は、その水族館の真上まで通じていて、そこにある展望台の高さは海上から50mほどはあるでしょうか。そしてこの展望台からは水族館全体を見渡すことができます。

我々がそこを通ったとき、ちょうど、水族館の屋外プールで、「イルカショー」が始まりました。ラッキー! ということで、その高台からイルカショーを見学することに。ことばどおり、「高見の見物」です。近くで見るためには、もちろんお金を払わなければなりませんが、遠くからこうして見る分にはタダ。タダ、下のほうでは、インストラクターが、イルカに声をかけたりお客さんに説明したりする声が聞こえてきますが、何を言っているのかはわかりません。

でもインストラクターが、手をあげたり、魚をあげたりするたびに、イルカたちが水中から飛び上がってジャンプする様子が手に取るように見えます。幸い、望遠レンズを持ってきていたので、私はこれをぱしゃりぱしゃりと撮影。あとでみると、なかなか良くとれているじゃああーりませんか。

あじさいを見に来て、イルカショーまで見れるとは・・・超ラッキーじゃん。とご機嫌のタエさん。無論、もちろん、私も同じ穴のたぬきです。

・・・そんなわけで、あじさいも、海もイルカも満喫して帰路についたふたり。ほぼ半日を歩きづめでしたが、思ったほど疲れもなく、むしろ興奮気味で帰宅したのでした。

と、いうわけで、バラも見たし、あじさいも見たし、さあ次は何を見に行こうかな・・・と考える今日このごろ。でも遊んでばかりではなく、少し仕事もしなければ。庭造りも途中で放り出したまんまです。

そういえば、かなりの時間と手間をかけた庭造りが佳境に入っています。全長13mの塀はすでに完成。庭に生い茂っていた草や木はほぼすべて撤去し、新たに植樹ができる状態にまでなっています。今週の残りはその作業に少し注力しようかな。

でも、近場の名所など、まだまだ行きたいところもたくさんあります。庭造りの途中、また息抜きにそんな場所へも出かけ、また結果をアップしたいと思います。

もうすぐ結婚記念日。結婚に至るまでの二人のなれそめなども、またおいおい書いていきましょう。それでは今日のところはこれまでにて。

 あじさい園を行く、その美女は・・・